ファンリード、MADOCA-PPP活用の送電線ドローン点検ソリューション提案が採択

本プロジェクトは、2023年7月から2024年2月に国内ならびにベトナムハノイ市で実施予定。ファンリードとしては「2019年度みちびきを利用した実証実験」に続いて2回目の採択となるという。

現状の課題:ベトナムでの電力不足問題

東南アジア10か国の中でも今後の経済成長が特に期待されているベトナムでは、経済発展に伴う電力不足が顕在化し、海外投資の呼び込みにあたっての重大なリスクとなっている。この喫緊の課題に対して国営ベトナム電力公社(以下、EVN)は、(1)送電網の拡充とともに、(2)既存の送電線の老朽化や不備による電力損失の改善に取り組んでおり、(2)において重要となるのが、送電線点検手法の改善だ。

EVNは従来の人による点検作業から、ドローンを活用した送電網の点検ソリューションに改善することで、正確なデータ化・効率化を図ろうとしており、今後活用するドローンとしてベトナム国産ドローンの採用を検討しているという。

採択された実証事業の概要

実証事業名

MADOCA搭載ドローンのインフラ点検への活用に向けた性能評価実証

実証事業の概要

ベトナムにおける電力不足の課題解決への一助として、ファンリードが実績のあるベトナム国産ドローンメーカーであるMAJと協働して行う、MADOCA-PPPの高精度測位機能を付加したドローンベースのインフラ点検ソリューションビジネスの事業化に向けての実証事業だ。

送電網の点検においては、送電線の損傷や溶損、素線切れなどの異常箇所の位置推定を行う必要がある。電網のようなインフラ構造物は三次元的な広がりを持っており、送電線の異常部位の正確な位置推定は複雑だが、ドローンによる観測位置を高精度に測位できるMADOCA-PPPとスマート農業分野で開発したVisual SLAM技術を組み合わせることで送電線の異常部位の推定に取り組むという。

今後、東南アジアにおける事業拡大をめざし、今回の実証事業を契機にベトナムでのインフラ点検ソリューションに取り組んでいくとしている。

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