「オイル交換100円」つられて行くと不具合を指摘され… ビッグモーターで新たな疑惑「事実関係を確認しています」

自動車保険の不正が発覚したビッグモーターで新たな疑惑です。愛媛県内3つの店舗で、オイル交換の客に対し、必要のない修理を勧めるなどしていた疑いが浮上しました。

松山市内で自動車整備会社を営む男性。5年ほど前から、ビッグモーターで修理を勧められた客からの相談が寄せられていたと言います。

松山市内で自動車整備会社を営む男性
「やっと明るみに出たかなという感じですね。年に1~2件。結構ひどかった」

相談を寄せた客が利用したのは平井、衣山、松前の3つの店舗。経緯を聞くとある共通点が…。

松山市内で自動車整備会社を営む男性
オイル交換無料、100円など安価にします、ということで車を持って行って『ここを修理しないと事故につながるから早急にしてください』と言われ、ちょっと見積もりを見て欲しいと(相談に来た)」

謳い文句につられてオイル交換に行くと指摘されるという“不具合”。

「亀裂が入っている、もしくは破裂して…」

説明ないまま見積書を持って「ここが悪い」

指摘された“不具合”の多くは、足回りのジョイント部分を保護するブーツと呼ばれるゴム製のパーツで、交換費用として3万~3万5000円ほどの見積書が詳しい説明もないまま渡されていたということです。

「通常だとオイル交換という他の作業で来ている客なので、もしそこが悪いのであればお客さんを呼んで『ここが悪いのでこういう見積もりを作りました』というふうにご案内するのが普通だが、ただ見積もりだけを持って『ここが悪いです』と」

客から相談を受け、男性が車を調べると、見積もりした箇所は全く悪くないことが判明。いずれの車も修理の必要はありませんでした。

こうした修理の働きかけはビッグモーターの愛媛県内3つの店舗で行われていたということです。

「3つとも同じような手口でやられて、会社組織全体としてマニュアル化していたとしか思えない」

さらに、ビッグモーターが行った車検の記録にも、不自然な点があったと指摘します。

「ビッグモーターで前回車検したお客さんが、うちに車検を依頼していただいたが、前回のビッグモーターの整備明細と記録が入っていて、走行距離14000キロ、まだまだこれからという時に、あり得ないくらい高額な見積もりと、前後ブレーキの油圧シールを修理したという修理明細が出てきた。13万円の見積もりになっていて『これはいらないよね、この走行距離なら』というものが入っていた」

「業界全体の信頼にかなり影響を及ぼすし、実際、今回の報道を受けてSNSなどを見ても、これだから車屋は信用できないという意見が散見されるので、われわれ小さな業者にとっては特にしんどいと思う」

これらの疑惑について、ビッグモーター本社はあいテレビの取材に対し「詳細をお知らせいただき、ありがとうございます。現在、事実関係を調査しております」と回答しました。

愛媛県の消費生活センターには、ビッグモーターに関する相談が昨年度までの5年間で59件寄せられていて、今年度も少なくとも6件の相談があったということです。

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