音楽(おと)のある東北~東日本大震災復興支援~「音楽で元気を取り戻そう!」コンサートツアー

起業してからずっと、同志のようにツアーを一緒に作ってきた方がいます。自前の旅行会社を設立し、ツアー造成をしてきましたが、JRや航空機を使ったツアーは作るすべはありません。そのため、このコンサートツアーを作り上げるのに、ご協力いただいていた方です。

彼は、たまたま同じ歳。某旅行会社に勤め、海外へのファンクラブツアーなどもお願いしていました。当然、音楽に対する造詣も深く、僕が一つお願いすると、すべて、的確な回答が返ってくる。そのような間柄の方です。

復興支援・・・音楽で元気を取り戻そう!

2011年、東日本大震災後、アーティストたちは、こぞって東北の地に赴き、自らの歌声で被災された方々に元気を届けていました。誰もが、何か支援をしたいと考えていたと思います。僕たちも色々と試行錯誤しながら、復興支援のツアーを作りました。

誰もが苦労している2012年の夏のこと、彼から一本の電話をもらいました。「東北6県で東日本大震災の復興支援のコンサートをやりたい」と・・・

そのヒントをくれたのは、同世代の旅館オーナー。「フォークジャンボリーみたいなことをスキー場のゲレンデでやったら、元気が戻って来るのでは」と・・・

フォークジャンボリーとは、1969年に岐阜県中津川で行なわれた野外コンサート。当時の日本を代表するアーティストたちが賛同して始まったものです。中津川で三回実施され、回を増すごとに参加者が増え、音楽の持つパワーを感じるものとなったと言われています。

誰もやったことのない「歴史的建造物」をコンサート会場に!

東北各県には、明治時代以降、数多くの歴史的な建造物があります。東日本大震災の脅威を乗り越え、倒壊せずに残された建造物です。その建物をコンサート会場として、利用させてもらい、地域に活気を取り戻す。そのような思いが、さまざまな人の心を動かしました。

彼は、当時、その旅行会社の社長でした。コンサート会場は彼が発掘し、アーティストは僕がアレンジする。二人三脚で、手作りのコンサートを作る。これまで手作り感満載のツアーを一緒に作り上げて、成功裏に収めてきたことを思い出しました。

そして、翌2013年、東北の雪解けを待って、「音楽(おと)のある東北」は、始まりました。若い世代の方々には、なかなか名前もわからないアーティストかもしれません。しかし、僕たちの世代にとっては、懐かしく、青春時代に熱狂したアイドルなのです。2017年まで5年間、合計20回の公演を行なうことができました。

さて、次回からは、この20回のステージトピックスをつぶやいていきたいと思います。お楽しみに!!

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寄稿者 荒木伸泰(あらき・のぶやす) 株式会社キャピタルヴィレッジ 代表取締役

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