国体九州ブロック ホッケー少年男子 決勝で惜敗するも大きな手応えつかむ 【大分県】

鹿児島国体の出場を目指したホッケー少年男子だったが、あと一歩及ばなかった。九州ブロック予選は27日から3日間にわたり九重町活きいきランド多目的広場などで行われた。国体開催県の鹿児島を除く九州7県で本大会に出場できるわずか1枠を争った。玖珠美山の単独チームで出場した大分は決勝に進んだが、佐賀に0-1で惜敗した。

初戦の宮崎を3-0、続く準決勝の福岡戦も2-0で勝利して勢いに乗った。幸野弘靖監督は「試合を重ねるごとに動きが良くなった。コンパクトなホッケーを目指し、後ろからパスをつなぐこともできた」と決勝でも力を出し切った選手をたたえた。勝負のポイントとなった守備は、前線からの守備が機能し、佐々木聖夏(3年)を中心に最終局面で体を張った。8月中旬には全国高校総体準優勝の横田(島根)へ強化遠征し、練習試合を重ねた成果の現れだ。「全員の守備意識は高かった」と佐々木。失点は決勝の1点のみだったが、ただゴールが遠かった。

最後尾で守備を統率する佐々木聖夏

得点源の中原楓稀(3年)は、佐々木からのスクープ(空中にボールを上げるプレー)パスを受け、ドリブルから好機をつくった。「自分たちのペースで試合運びができているときにシュートを決めなければいけない。後半は足が動かなくなることもあったので、体力をつける必要がある」と反省の弁を述べたが、その表情は決して暗くはない。「攻撃の形は悪くない。守備が安定しているので、あとは得点の部分を修正して、もう一度全国の舞台で試合をしたい」と前を向く。

前線と最終ラインの距離が近く、コンパクトな陣形からボールを奪い、ゴールを目指す形はできている。11月の全国選抜大会の九州予選に向けて佐々木は、「守備の戻りを速くして、カウンターの精度を上げれば決定機も増える。国体に出場できないのは残念だが、全国選抜でベスト8に入りたい思いは強くなった」と言い、次を見据えた。

得点後に仲間と喜ぶ中原楓稀

(柚野真也)

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