24時間以内に台風12号発生へ 気象庁発表
気象庁は29日午後9時、日本の南の海上のマーシャル諸島付近に発生した熱帯低気圧に関する進路予想を発表しました。気象庁は熱帯低気圧が24時間以内に台風になると予想された場合に5日先までの進路予想を発表します。
30日午前9時現在、熱帯低気圧は中心気圧が1004hPa、中心付近の最大風速は15m/sです。24時間以内に中心付近の最大風速が18m/sとなり、台風の発表基準である最大風速17.2m/s以上へと発達する予想です。
30日のうちにも「台風12号」として発表される見込みです。日本周辺には9号、11号があるため、再び“トリプル台風”となります。
アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。
30日午前3時の発表で、台風9号、11号に関する情報とは別に、赤色の丸で表示されたエリアについての熱帯低気圧に関する情報が発表されています。
JTWCでは監視対象の雲域が、定めた基準以上に発達すると予想される場合に、LOW(黄)→MEDIUM(オレンジ)→HIGH(赤)へとレベル分けした形で情報を発表します。赤色になると台風の発生時期に近づいた目安となります。それぞれの意味は以下の通りです。
LOW(黄):監視対象ではあるが、今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する可能性は低い
MEDIUM(オレンジ):今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する可能性も高まっているが、発達するには24時間以上かかる見込み
HIGH(赤):今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する見込み
アメリカやヨーロッパモデルも日本列島への北上を示唆
気象庁の進路予想で示される予報円は「その時刻に台風の中心が入る確率が70%」であることを意味しています。予報円の大きさは進路予想のブレ幅を表しています。
台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行います。数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。
気象庁は台風の進路予想についてアンサンブル予報の結果は公表していませんが、海外の予報機関では公開されているため見ることができます。
ヨーロッパ中期予報センター
ヨーロッパ中期予報センターの240時間先までのアンサンブル予想の結果です。台風12号になるとみられる熱帯低気圧は北西方向へと向かって北上し、まだブレ幅はありますが東日本から西日本へと接近する可能性が示されています。
アメリカ海洋大気庁
アメリカ海洋大気庁の240時間先までのアンサンブル予想の結果です。こちらも日本列島への北上を予想しています。ただ先になるほどラインの向かう先がバラバラで予想のブレ幅はとても大きい状況です。
まずは沖縄方面へ進むと予想されている台風11号の影響が気になりますが、その後も台風12号となる見込みの熱帯低気圧の今後の動向にも注意してください。