佐世保市が学校教育審議会を新設へ いじめ緊急対応、教育課題 幅広い視野で施策反映を 長崎県内初

 長崎県の佐世保市教委は本年度、複雑、多様化する学校教育の課題に専門的な見識を反映させる「学校教育審議会」を新設する。いじめなどが発生した場合の緊急的な対応や、時代の変化に伴う教育課題について、市教委の諮問を受けて審議する。市教委によると、学校教育審議会の設置は長崎県内で初めて。
 宮島大典市長が選挙戦で掲げた公約「99の政策」に「いじめ、不登校、引きこもり対策を充実させ、ライフスキル教育を推進」と掲げている。審議会の設置は公約を反映したもの。
 市教委によると、審議会は市教委の付属機関として設置。審議委員は、学識経験者や関係団体の有識者らで構成し、案件によって委員を変える。いじめなどが発生した場合の緊急的な対応に加え、部活動の地域移行や中学校の校則といった学校だけでは対応が難しい教育課題についても意見をもらう。市教委学校教育課は「専門性のある委員に幅広い視野で諸問題を審議してもらい、佐世保市の教育施策に反映させていきたい」としている。
 9月5日開会予定の定例市議会に提案する本年度一般会計補正予算案に、市は設置にかかる関連予算32万8千円を盛り込んだほか、審議会の組織や運営に必要な内容を定める条例案も提出する。

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