山里中 平和願い全校生徒で折り鶴4000羽 千羽鶴放火受け、長崎市に寄贈

鈴木市長(右)に千羽鶴を手渡す山里中の生徒=長崎市役所

 6月、長崎市松山町の爆心地公園に供えられた千羽鶴が燃やされた事件を受け、同市立山里中(本田勇人校長、564人)の全校生徒が千羽鶴を作り、28日、市に贈った。
 事件後、同校生徒会が「平和への思いを学校全体で再確認しよう」と呼びかけ、折り鶴づくりを発案。7月に約4千羽を折った。
 28日、生徒会役員の2、3年生17人が市役所を訪問。千羽鶴を受け取った鈴木史朗市長は「千羽鶴をもらい、悲しい気持ちが癒やされ、救われた」と話し、市民の目に触れる場所に飾ることを約束した。
 生徒会長の塚﨑風我さん(15)=3年=は「事件を聞き、平和への思いを踏みにじられたような気持ちがしていた。長崎を最後の被爆地にするという市民の思いを千羽鶴を通して日本や世界に広げていきたい」と語った。

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