豪、先住民巡り10月国民投票へ 世論調査では反対優勢

30日、オーストラリア南部アデレードで国民投票への賛成を呼びかけるアルバニージー首相(共同)

 【アデレード共同】オーストラリアのアルバニージー首相は30日、先住民の意見を議会に反映しやすくする憲法改正の是非を問う国民投票を10月14日に行うことを明らかにした。国民投票は、共和制移行が否決された1999年11月の投票以来、約24年ぶり。

 政権が最も力を入れる政策だが、主要野党は反対。各種世論調査では反対が優勢だ。南部アデレードで演説したアルバニージー氏は、オーストラリア人の結束を示す「一生に一度のチャンスだ」と述べ、賛成票を投じるよう呼びかけた。

 アボリジニなどの先住民は、世帯収入や平均寿命、教育水準で非先住民との格差が解消されていない。

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