異変…ハスの花が全滅、沼で外来カメ荒らす “チーカマ”で大量捕獲 今後半年間、捕まえ続けて冷凍処分へ

捕獲用の網を沼に投入する「伊佐沼の蓮を咲かそう会」のメンバー=川越市の伊佐沼

 埼玉県川越市の伊佐沼でハスの生育を管理し、清掃・啓発活動に取り組む「伊佐沼の蓮を咲かそう会」は、ハスの芽を食べる外来生物のアカミミガメの捕獲に乗り出した。同沼では今年、市民が楽しみにしているハスの花が一輪も咲かなかった。

 同会の要請で川越市環境部が知事宛てに特別採捕許可を申請。許可が下りたことから同会は今月から半年間にわたって、週末の土、日曜日の午前5時、同11時、午後5時の3回、捕獲作業を行うことにしている。    第1回目の捕獲作業は8月19日午前5時に実施した。餌となるチーズカマボコなどを入れた捕獲用のカニ網(長さ59センチ、奥行44センチ、縦25センチ)を沼の6カ所に投入。この日は3回の作業で17匹のアカミミガメを捕獲した。カメは伊佐沼を管理する荒川右岸用排水土改良区に一時保管され、その後清掃センターに運び冷凍処分されるという。

 アカミミガメ(子ガメは別名ミドリガメ)は、ペットとして容易に飼うことができるものの、成長して大きくなると飼いきれなくて野外に放してしまうケースが多いという。寿命は20~30年、大きいもので30センチほどになる。今年6月1日、「条件付特定外来生物」に指定された。

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