田口浩正、藤田朋子、井上想良、景井ひなが「商店街のピアニスト 永遠の調べ」で共演。ストリートピアノにまつわるヒューマンドラマ

BS松竹東急では10月7日から、2022年10月期に放送されたオリジナルドラマ「商店街のピアニスト」の続編「商店街のピアニスト 永遠(とわ)の調べ」(土曜午後11:00)がスタートすることが明らかになった。また、主演には田口浩正、共演は藤田朋子、井上想良、景井ひなが決定した。

「商店街のピアニスト」は、ある商店街のストリートピアノ(街角に置かれた誰でも自由に弾けるピアノ)が置かれた楽器店を舞台に、一度はピアノから遠ざかった青年が、楽器店の娘と出会うことで、ストリートピアノの演奏者として新たな道を歩き出す成長物語だった。第2弾となる「商店街のピアニスト 永遠の調べ」は、愛する妻に先立たれたフレンチレストランのシェフ・水崎恵太(田口)が、妻が弾いていた思い出のピアノをストリートピアノとして生まれ変わらせ、ピアノを通じて人々の人生に寄り添う人生模様と、心の交流を描いたハートウォーミングなヒューマンドラマだ。

商店街にあるフレンチレストランのシェフである恵太は、愛する妻・花織(藤田)に病気で先立たれ、失意の中にいるが、レストランで働くパティシエ見習いの片岡美歩(景井)らに背中を押され、妻が弾いていた思い出のピアノをストリートピアノとして生まれ変わらせることを決める。

そんな中、ピアノ界の新星といわれる有名ピアニスト・今西浩平(井上)が、ストリートピアノを弾かせてほしいと突然あらわれる。完璧な「ノクターン」を弾き終えると去っていく浩平。なぜ彼は商店街までピアノを弾きにやって来たのか? 商店街のフレンチレストランに置かれた1台のストリートピアノを通じ、さまざまなストーリーが生まれていく。

それぞれのエピソードで繰り広げられる、幻想の亡き妻・花織と恵太の夫婦の優しく思いやりに満ちた心の会話は、見る人を幸せな気持ちにしてくれる。さらに、ショパンの「ノクターン」やベートーヴェンの「田園」など、毎回登場するクラシックの名曲にも注目だ。

亡き妻の花織を愛し続ける主人公・恵太役で主演を務める田口は、「いい時も駄目な時も、すべての思いを背負い人生を歩んでいく。そんな恵太の感情の起伏を演じられたら」と心情を語り、「素晴らしいスタッフに支えられ、暗くならずに明るい現場を心がけて撮影しました。今の時代の流れに逆行していますが、ピアノの調べとともに、ゆっくり、まったり、優しく、ご覧いただけると幸いです」とメッセージを伝える。

そんな田口が演じる夫を残して先立つ、妻・花織役の藤田は、「はやりのストリートピアノを巡る物語。そのピアノの持ち主であった花織さんを演じるのは切なく、そして、うれしい気持ちです。愛する夫のそばにいつまでも居たい…。私も同じ気持ちになるな、と思いながら、高校生まで習っていたピアノに久しぶりに向き合えた時間になりました」と役柄の気持ちに寄り添った。「人とのつながりを億劫がる風潮の中、相手をおもんぱかって関係を築いていく商店街の人々の営みが、見てくださる皆さまの心に穏やかなハーモニーを奏でますように。願わくば、『あ、この曲!』とショパンが流れて花織を思い出してもらえるようになったら幸せです」と期待を込めた。

これまでピアノに触れたことがなかったという井上は、「不安な気持ちもありましたが、初めてのピアニスト役をとても楽しみにしていました」と明かし、演じる今西浩平については「回を重ねるごとにいろいろと明らかになっていく謎多きピアニストなので、目の奥に彼の背景や切なさを感じられるように演じています」と振り返った。そして「ストリートピアノには人と人とをつなぐ力があり、この作品はピアノや音楽の力を感じさせてくれると思います。明るい気持ちになれる曲、どこか懐かしい曲など、さまざまなピアノの音色に乗せて紡ぎ出される温かいストーリーを、楽しみながらご覧いただけたらうれしいです」とアピール。

出演に際し「うれしい半面プレッシャーもありました」と率直な心境を述べる景井は、「共演者の皆さん、スタッフの皆さんにたくさん支えていただきながら、温かい雰囲気で撮影をしています」と感謝。「私が演じる片岡美歩は、パティシエ見習いで、常に明るい元気な子です。思った事をすぐ口にしてしまいますが、美歩の言葉が迷っている人の背中を押したりもします。そんな美歩の様子やパティシエとしての成長を皆さんに見ていただけるとうれしいです」と呼び掛けている。

番組を手掛ける小池裕二プロデューサーは「3年超の歳月で得た知識や経験は多くありました。街中は人であふれ、ストリートピアノを聴く人々の笑顔に出会い、ピアノが与える『音楽の力』を再認識し、第2章を企画しました」と、昨今の情勢を踏まえての企画意図を明かす。

加えて「商店街に置かれた一台のストリートピアノを、自由に弾いて聴いて楽しめる。笑顔の輪が広まる空間に集まる一人一人に人生があるこのドラマは、ストリートピアノを通して人と人の触れ合いを描きます。妻を亡くし、夢を失った主人公が、ストリートピアノを通して生きる力と希望を取り戻していく。クラシックの名曲を数多く使用し、作曲者や曲名などの解説を入れることで、クラシックに親しみを覚えていただけるような内容になっています」と確かな手応えをうかがわせている。

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