佐々木禎子さんの折り鶴 ユネスコ「世界の記憶」へ国内申請 被爆80年の登録に向けて 

被爆から10年後に亡くなった 佐々木禎子 さんが、病床でつくった「折り鶴」などの遺品がユネスコの「世界の記憶」となるよう、遺族などが国内委員会に申請しました。

被爆から10年後に白血病を発症し、12歳で亡くなった佐々木禎子さんは、平和公園にある「原爆の子の像」のモデルにもなっています。

遺品をユネスコの「世界の記憶」に登録するため、遺族や広島県・広島市が加盟する協議会は28日、ユネスコ国内委員会に申請書を提出しました。

「世界の記憶」は、重要な記録物への認識を高め、保存などを促進するためのもので、2年に1回審査されています。

禎子さんのおいの住幸さんによりますと、申請したのは禎子コレクションと題された折り鶴101羽のほか、血液検査の結果を記した禎子さんの手書きのメモなど9種類の遺品だということです。

遺族は数年前から準備を進めていて、審査を通れば、被爆80年となる2025年の登録となります。住幸さんは「80年という節目に、世界に向けた平和へのメッセージになる」と話しています。

なお、禎子コレクションにはサンパウロに贈られた折り鶴1羽を含めていることから、今回の申請は日本とブラジルからの共同申請となります。

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