“腸炎ビブリオ” 食中毒で8人が腹痛下痢 宮島対岸の旅館「石亭」に営業禁止処分 広島

広島県食品衛生課は、廿日市市の旅館「石亭」で食中毒が発生したと発表しました。利用客8人から「腸炎ビブリオ」が検出されたということで、県は30日付けで、旅館を営業禁止処分としています。

県食品衛生課によりますと、8月28日、府中町の医療機関から「腹痛・下痢症状のある患者を診察した。旅館に複数人で宿泊し、ほかの同行者にも発症者がいるようだ」と西部保健所広島支所に連絡がありました。

西部保健所が調査したところ、8月26日に旅館で宿泊・食事をした3グループ8人が同様の症状を訴えていることが分かり、便から腸炎ビブリオが検出されたということです。8人は30代から70代の男性3人・女性5人で、重症者はいませんでした。

西部保健所は、旅館が提供した食事が原因の食中毒と判断し、30日付けで旅館の飲食店の営業禁止処分としました。

食中毒の原因は調査中だということですが、腸炎ビブリオは海でとれた魚介類に付着する食中毒の原因菌であることから、県食品衛生課は26日の夜に旅館で提供された海産物が原因とみています。

腸炎ビブリオによる食中毒は、潜伏期間の後に激しい腹痛や下痢、まれに発熱やおう吐などの症状が表れるということです。

加熱処理や真水洗浄で予防できることから、全国的に腸炎ビブリオを原因とする食中毒は減少傾向にあるということです。

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