日本語教え外国人の母親サポート 別府市の子育て支援センターが無料教室【大分県】

日本語を学ぶ外国人の母親たち=別府市光町の地域子育て支援センター「にじのひろば」

 【別府】別府市光町の地域子育て支援センター「にじのひろば」(村田広子代表)が、外国人の母親を対象にした日本語教室を開いている。言葉が壁になり日常生活や子育てに困り事を抱える母親たちを支援する。

 センターは子育て家庭を訪問支援する「ホームスタート」に取り組んでいる。村田代表(68)によると、市内では夫の仕事や留学などで来日し、日本語が話せずに孤立する母親が増えている。訪問を通して日本語支援の必要性を感じたという。

 6月から毎週1回、同センターで開催。市委託の利用者支援事業の一環で、無料で実施する。現在、スリランカとバングラデシュ出身の母親6人が子ども連れで参加している。

 28日は3人が参加。日本語支援のボランティア経験がある寺司協子さん(58)=同市=が講師を務め、野菜や果物の名前、日常会話などを教えた。3人は熱心にメモを取り、積極的に質問していた。

 スリランカ出身の母親たちは「買い物や病院に行ったときや、幼稚園の先生とのやりとりなどが心配」「日本人と交流したいが、相手の気持ちが分からない。基本的な日本語を覚えたい」と語る。

 村田代表は「長く日本に住んでいても家庭内では母国語で話すため日本語を話せない母親は多い。スーパーで必要な商品を買えないこともある。個々の困り事に寄り添いたい」と話した。

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