脱炭素社会目指して 栃木県内で優れた取り組みをした企業や団体を表彰

 2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を実現するために、栃木県内で優れた取り組みをした企業や団体の表彰式が、30日に宇都宮市で行われました。

 「とちぎゼロカーボン企業表彰」は30日、県総合文化センターで行われました。この表彰式は、脱炭素社会実現に向けて優れた取り組みを行った中小企業や団体を表彰する制度で、カーボンニュートラルの理解促進や機運醸成を図るため今回初めて行われました。

 第1回となる今回は、「省エネ」、エネルギーを創る「創エネ」「燃料転換」、それに「吸収源対策」などの分野で対象者を募り31企業や団体から応募がありました。その中から、高断熱保温管や水冷式ヒートポンプにより、温泉の温度を下げずに旅館などに供給するシステムを構築した、那須塩原市の新那須温泉供給など、6つの企業と団体が表彰され、福田富一知事から表彰状が手渡されました。

 政府は、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルを目指すと宣言していて、県も今年(2023年)の4月に「カーボンニュートラル実現条例」を定めました。条例で2050年までの目標達成を基本理念に明示したのは、全国で初めてです。

 表彰式のあとには、東京大学未来ビジョン研究センターの高村ゆかり教授が講演し、脱炭素社会の実現に向けて他の県や企業の先行事例を紹介するなど、持続可能など地域をつくる提案をしました。

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