青森県、初のコロナ注意報 「1定点30人以上」独自基準上回る

 青森県は31日、全県を対象に新型コロナウイルス感染症注意報を発表した。直近1週間(21~27日)の感染者数が、1定点医療機関当たり31.30人に増え、県が設けた注意報の基準「30人以上」に達した。新型コロナの注意報発表は初めて。県は感染が拡大している状況だとして、手指衛生や場面に応じたマスク着用、換気などの予防策、体調管理にあらためて注意を払うよう呼びかけている。

 直近1週間に、内科・小児科の定点医療機関60カ所から報告があった感染者数は1878人で、前週(感染者数1556人、1定点当たり25.93人)の1.21倍。増加は6週連続。

 保健所管内別の6地域全てで感染者数が前週を上回った。1定点当たりの感染者数はそれぞれ、青森市・東地方28.17人(前週比1.42人増)、弘前26.77人(同9.00人増)、八戸市・三戸地方31.15人(同6.15人増)、五所川原37.86人(同5.86人増)、上十三36.89人(同5.67人増)、むつ31.67人(同2.67人増)だった。

 直近1週間の入院中患者数は1日平均297人。前週の206人から91人増えた。

 県は感染状況に応じた注意を促すため、青森県独自の基準を用いた注意報・警報の導入を30日に決めた。注意報・警報の発表時でも、行動制限を伴うような対策は求めない。

 県は感染防止対策として(1)手洗い、手指消毒(2)換気が不十分な場所で近距離の会話をする際のマスク着用(3)定期的な換気-を例示。

 また、新型コロナの感染疑いがある場合は、市販の抗原検査キット使用のほか、重症化リスクがある人や症状が重い人は事前に問い合わせた上での医療機関受診-を勧めている。

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