県が海洋ごみ活用したアートプロジェクト始動

木崎浜でごみを拾いながら海ごみタイルアートの“材料”を集める、原井静香さん(左)と佐土原高の生徒ら

 海洋ごみ問題への関心高めたい―。県は、海岸漂着物を活用したアートプロジェクトを始動した。宮崎市・佐土原高生と、同校の卒業生でグラフィックデザイナーの原井静香さん(48)=同市=が参加。プラスチックごみを砕いて作ったタイルと、流木などを使い巨大なタイルアートを作る。
 初回の8月26日は、同校産業デザイン科33人と原井さんが、同市の木崎浜でごみ拾いを実施。生徒らはペットボトルのふたなどの”材料”と、空き缶や花火などのごみを次々と拾った。
 2年の横山歩美さん(16)は「作品を見た人が環境について考えてくれるよう頑張りたい」。環境問題に関連した創作は初めてという原井さんは「ごみ拾いを通じて、初めて海洋ごみ問題を自分ごととして捉えられた。県民が海岸の実態を見てくれるような作品に仕上げたい」と話していた。
 今後アイデアを持ち寄って図面を作り、11月完成を目指して制作する。12月に商業施設などに展示する予定で、県循環社会推進課は「県民に環境への配慮の必要性を訴えたい」としている。

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