フランス、アバヤ禁止で波紋拡大 アラブ女性の伝統衣装、訴訟も

フランス・ナントで歩くアバヤ姿のイスラム教徒女性(中央)=8月29日(ロイター=共同)

 【パリ共同】フランス政府がアラブ女性の伝統衣装「アバヤ」を宗教的だとして学校での着用を禁止する方針を表明したことに波紋が広がっている。政教分離(世俗主義)の原則を重視するフランスでは、右派や左派の多くが賛同する一方、左派の一部はアバヤは宗教的ではないと批判。訴訟も辞さない構えだ。

 アバヤは顔や手を除く女性の全身を覆う長い丈の衣服で、イスラム諸国で伝統的に着用されている。「アバヤはもう学校に着て行けない」。アタル国民教育相は27日のフランスのテレビ番組で、アバヤを着用して登校することを「宗教的行為だ」と明言。9月の新学期から禁止する方針だ。

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