首位・阪神を猛追 広島カープ “勝ち頭” 床田寛樹 が11勝目を目指すも…(岐阜・巨人戦 8月31日)

引き分けをはさんだ4連勝で首位・阪神に5ゲーム差と迫る広島カープは、京セラから岐阜へと戦いの場を移し、5連勝を狙います。

シーズン終盤になっても、まったく勢いの衰えないカープの先発は、中部学院大学時代を岐阜で過ごした 床田寛樹 でした。その立ち上がり、ノーアウト・ランナー1塁から不運な内野安打で連打を許すと、さらに送りバント処理のミスが重なり、いきなりノーアウト・満塁のピンチを背負います。

バッターは、4番に入っている坂本。高く上がった打球は、センターフェンス付近へ。一発は免れますが、犠牲フライで先制点を巨人に奪われます。さらに2点目も追加された床田ですが、その後は安定感を取り戻します。

2回、下位からの打順を3人で切って取ると、3回の上位打線もきっちり三者凡退。1回からのいやな流れを断ち切り、援護を待ちます。

カープ打線は5回、すでに2安打を放っている 菊池涼介 。ライトへの打球で7月16日ぶりの猛打賞。2アウトからランナーを出します。

このチャンスを生かしたいカープは、積極的にランナーを動かします。しかし、ここは盗塁失敗。チャンスを広げることができません。

さらに6回、サードでスタメンの 小園海斗 。追い込まれながらも、しぶとくセンターへ運び、出塁に成功します。

続くのは、前の試合もタイムリーを放った4番・西川龍馬 。西川にしては珍しく、三振。さらに盗塁を仕掛けていた小園も2塁で刺され、2イニング連続で積極性を得点につなげられません。

直後、フォアボールにデッドボールと床田は投球が乱れ、2アウトながら満塁のピンチを迎えます。すると巨人の代打は、カープに対して打率3割越えの中田。ストレートと得意のパームの組み立てで2ストライクまで追い込み、投じた5球目。低目ギリギリにこの日、最速148キロのストレートを投げ込み、空振り三振。緩急を最大限に生かし、この窮地を無失点で切り抜けます。

そのまま7回まで投げた床田は、1回以外は失点を許すことなく、思い出の地・岐阜で粘りの投球を見せました。

床田の踏ん張りに応えずに終われないカープ打線は最終回、巨人戦で9本のホームランを放つデビッドソン。期待のかかる打席でホームランとは行きませんが、1・2塁間を破る一打で一発同点の場面を演出します。

ここで動いた首脳陣は、坂倉将吾 に代えて8月の打率が驚異の3割6分の 堂林翔太 。コンパクトなスイングでセンター前ヒット。この日、初めての連打でさらにチャンスを広げます。

そして、回ってきたのは、3戦連続ホームランを放っている 末包昇大 。一発出れば逆転のビッグチャンス到来。ここは、空振り三振に倒れ、1点が遠かったカープ。巨人相手に今月、2度目の完封負けで首位・阪神とのゲーム差が5.5に広がりました。

巨人 2-0 広島
勝 赤星優志 セーブ 中川皓太 負 床田寛樹

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