東大に「大江健三郎文庫」開設 創作過程知る資料を公開

「大江健三郎文庫」のデジタルアーカイブの端末=1日、東京都文京区

 東京大は1日、今年3月に死去したノーベル文学賞作家大江健三郎さんの自筆原稿など約1万8千枚の資料をデジタル化し、研究者向けに公開する「大江健三郎文庫」を東京都文京区の弥生キャンパスに開設した。現代作家のアーカイブとしては国内最大規模という。

 大江さんは、小説を書く際に何度も書き直しをすることで知られており、詳細な創作過程を知ることができる。未発表の草稿も多数含まれており、題名が書き換えられているものもあった。

 資料の内訳は、小説が約1万5千枚、評論などが約3千枚。利用は研究者や学生に限られ、弥生キャンパス内の一室に設置されたパソコンからアクセスする。開室は週2日の予約制。

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