豚熱接種の推奨、九州7県追加へ 農水省、ウイルス侵入の危険高く

豚熱対策について専門家の意見を聴取した農水省の会合=1日午後

 農林水産省は1日、豚熱対策を議論する会合で、豚への予防ワクチン接種の対象となる推奨地域に、九州7県を追加で指定する方針を決めた。佐賀県で2件の豚熱事案が発生したため、早期の封じ込めが必要だと判断した。週明けにも正式に通知を出す。

 現在は39都府県が指定済みで、九州がまとめて指定されると、北海道を除く46都府県が対象となる。

 1日の会合で、専門家から意見を聴取した。九州は飼料や種豚の流通ルートなどの面で各県の関連性が強いため、いずれの県もウイルスが農場へ侵入する危険が高いとして、九州全体で追加する方針を決めた。

 指定された場合、接種対象の豚は九州全県で約290万頭に上る。

2例目の豚熱の発生が確認された佐賀県唐津市の養豚場=1日午前8時31分(共同通信社ヘリから)

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