サッカーのみならず、名プレイヤーが必ずしも名監督になるわけではない…というのはよく知られた事実。ただ、名プレイヤーだからこそチャンスが与えられるという部分も大きい。
今回はこの数年で監督としてのキャリアを歩み始めた少し意外な選手たち5名をご紹介する。
カルロス・テベス
率いているクラブ:インデペンディエンテ
これまで率いてきたクラブ:ロサリオ・セントラル
かつては圧倒的な闘争心とスタミナによってピッチを支配したストライカーであったカルロス・テベス。キャリアの終盤には中国超級リーグでとてつもない額の給与を受け取ったことから指導者の道はないものかと思われたが…。
ただ監督としてのスタートは早かった。引退直後の2022年にロサリオ・セントラルでヘッドコーチに任命され、会長選挙までの半年間を指揮。そして今夏降格の危機に瀕したインデペンディエンテに招聘されている。
アルダ・トゥラン
率いているクラブ:エユプスポル
アトレティコ・マドリーで活躍し、そしてバルセロナで大失敗したトルコ代表の名ウインガー。スペインを離れて母国に戻ったあとはトラブルメーカーとなり、俳優との暴行事件や病院への拳銃持ち込みなどで逮捕されるなど問題児化していた。
しかし2022年に現役引退を決断した後、彼は誰もが想像しなかったほどに早く指導者の道を歩むことになった。あのライアン・バベルやジャンニ・ブルーノも所属するトルコ2部のエユプスポルで指揮を取り、今季開幕から3連勝といいスタートを切っている。
ディルク・カイト
これまで率いてきたクラブ:フェイエノールトU-19、ADOデン・ハーグ
フェイエノールトでストライカーとして活躍した後にリヴァプールへ移籍し、献身的なマルチロールとして一時代を築いたディルク・カイト。その後はトルコでプレーし、さらにフェイエノールトへと戻って引退した。
それから彼は自身が若い頃に所属したクイック・ボーイズでアシスタントコーチを務め、その後フェイエノールトのU-19で監督に就任。さらに昨年はADOデン・ハーグで初めてプロチームを指揮した。残念ながら成績不振のため半年で解任されている。
ダミアン・ダフ
率いているクラブ:シェルボーン
これまで率いてきたクラブ:シャムロック・ローヴァーズU-17
アイルランド代表で6位となるキャップ数を獲得した名ウインガー。ロマン・アブラモヴィッチ政権の初期にチェルシーの中心選手となり、鋭いドリブルでプレミアリーグを席巻した。
選手としてのキャリアの最後を母国アイルランドで過ごした彼はそのまま育成年代の指導者になり、シャムロック・ローヴァーズのユース監督やアイルランド代表U-15のコーチを務めた。さらにセルティックでトップチームのアシスタントコーチを務め、2021年から監督として独り立ちした。現在はアイルランドの古豪シェルボーンを指揮する。
ヌリ・シャヒン
率いているクラブ:アンタルヤスポル
ボルシア・ドルトムントで爆発的に頭角を現したヌリ・シャヒン。香川真司ともともにプレーした天才ミッドフィルダーであるが、その後のキャリアはほとんど怪我との戦いになった。レアル・マドリーやリヴァプールを経て2021年にアンタルヤスポルへと移籍する、
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しかしその数カ月後、クラブは監督のエルスン・ヤナルを解任し、その後釜としてシャヒンに就任を要請。それを受けて彼は現役を引退し、30代前半にして指揮官専任となった。