チップ・ガナッシがインディライツ王者ルンドクヴィストをフルタイム起用。複数年契約を結ぶ

 8月31日、NTTインディカー・シリーズに参戦するチップ・ガナッシ・レーシングは、リヌス・ルンドクヴィストとフルタイムドライバーとして複数年契約を結んだと発表した。

 スウェーデン出身のルンドクヴィストは、2022年のインディライツで7度のポールと5度の優勝を挙げチャンピオンを獲得した。今季のインディカー・シリーズには、メイヤー・ジャンク・レーシングから第13戦ナッシュビルよりスポット参戦を果たしている。

 ルンドクヴィストは「チップ・ガナッシ・レーシングに加わることができるなんて、大きな夢がひとつ叶ったよ」と語った。

「NTTインディカー・シリーズにフルタイム参戦をするということ、チャンピオンシップで最も大きな成功を収めてきたチームから参戦するという目標のために、僕はキャリアを通して常に一生懸命取り組んできた」

「この喜びを言葉に表すことは難しいけれど、チップ(チーム代表)とマイク(マネージングディレクター)をはじめとする、自分の背中を押して応援してくれた人々、そして両親にとても感謝しているよ」

5勝を挙げインディライツ王者に輝いたリヌス・ルンドクヴィスト

 新たにメンバーとして迎えることとなったルンドクヴィストについて、チームのマネージングディレクターを務めるマイク・ハルは「2022年インディライツ現チャンピオンとして、実績を持つリヌスをチップ・ガナッシ・レーシングに迎えることができるというのは素晴らしいことだ」と語った。

「彼は、コース上のパフォーマンスで格別な技術を持っていることを証明した。これは今のインディカー・シリーズを戦う上で必須のものだ。次のステップは、チームとリヌスがともに成長していくことだ」

 ルンドクヴィストは、クラッシュによる怪我の影響でドクターストップとなっているシモン・パジェノーの代役として、メイヤー・シャンク・レーシングから第13戦ナッシュビル以来これまで3戦に出場している。そのうち、第13戦ナッシュビルと第15戦WWTRの2戦では決勝レース全体でのファステストラップを記録しており、初参戦からわずか3戦で速さの片鱗を見せていた。

 ルンドクヴィストはフルタイム参戦について「ここ数週間、僕はインディカーに触れ続けてきた。そのことは、来シーズンに向けて少しは有利になってくるだろう」とコメントしている。

「インディライツでの経験も、さらなる速さを得るためにとても役立っている。ただ、そうは言ってもトップチームに加わるということは、一世一代の挑戦なんだ」

「これからは、たくさんの厳しいことが待ち受けているはずだ。けれども、チップ・ガナッシ・レーシングは僕を信頼してくれている。そのことが、僕にとって最大のモチベーションになっているよ」

「僕はこのチャンスを掴むために全力を尽くすつもりだ。来年、それ以降に訪れるすべての瞬間を楽しみにしているよ」

 ルンドクヴィストは2024年シーズンへ向け、第16戦ポートランドと第17戦ラグナ・セカの最終2戦をチップ・ガナッシ・レーシングに帯同する予定だ。

第13戦ナッシュビルでインディカーデビューを果たしたリヌス・ルンドクヴィスト

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