世界中の「グミ」が梅田に集結、米に生姜…変わり種含む270種

老若男女に人気の菓子・グミが勢揃いする祭典『グミウィーク2023秋』が、「梅田ロフト」(大阪市北区)でスタート。ドイツの老舗メーカー「ハリボー」はじめ、グミの概念を覆す「お食事系」など、国内外問わず約270種類が販売される。

大阪で初開催する『グミウィーク2023秋』

■ 米や芋をベースに作る「ゼラチンフリー」も

木箱に入ったディスプレイでは、一部商品の中身が確認できる

「渋谷ロフト」(東京都渋谷区)で2017年から既に9回開催されている同イベント。語呂合わせで「グミの日」となる9月3日を記念し、今回が大阪で初めての開催となる。国産・輸入グミがほぼ半々の割合でラインアップし、過去開催時には子連れなど幅広い層の客が来場し、まとめ買いする人も多かったそうだ。

最近のグミの傾向としては、さまざまな人が安心して食べられるように工夫されており、「ゼラチンフリーグミ」というのもその一つ。通常、グミは動物性のゼラチンで果汁や香料などの原料を固めて作られているが、ゼラチンにアレルギー反応を起こす子どももいるという。日本では、その代わりに米や芋、寒天などをベースに作られた新顔も登場し、「おこめのメグミ」(216円)がその例にあたる。

「おこめのメグミ」(216円)梅味。おにぎりに入った梅干しのような味わいで、酸味あり。米特有のもちもち食感が楽しめる

そのほかにも、従来のグミの概念を覆す変わり種が続々と誕生。甘いものが苦手な人が楽しめるよう工夫された「お食事系グミ」なる「岩下の新生姜グミ」(240円)は、生姜パウダーが含まれる商品で、まるでお好み焼きや焼きそばの横についてくる紅しょうがさながら。もはやご飯と一緒に食べられそうな味わいだ。

海外では、違った形でグミの選択肢が拡大中。植物由来の原料をベースに作られたビーガングミ「キャンディキトンラブ・キャンディ」(756円)は、地球環境や健康に配慮した新たな観点で開発された商品。さらに、豚ゼラチン不使用でイスラム教を信仰する人が楽しめる「ハラールグミ」「ベベト」(216円)なども売り場で販売されている。

また、1980年に日本で初めて発売されたグミ「コーラアップ」誕生から今に至るまでの歴史をまとめた「グミ発売年表(日本国内)」などのパネル資料も。昔駄菓子屋で買った懐かしのグミから最新トレンドまでが一目瞭然となっており、社会情勢や人々の嗜好に合わせてさまざまに変化してきたことが見て取れる。

企画担当者は「こんなにたくさんのグミが揃う機会は滅多にないので、歴史という縦軸と世界の横軸から、グミそれぞれの広がりを感じ取ってもらえればおもしろいと思います」と魅力を説明する。

ほかにも「甘栗グミ」(160円)など、同イベントから先行販売されるものも複数スタンバイ。期間中は、毎日出店メーカーがイベントや試食会などを開催予定。場所は「梅田ロフト」1階、9月18日までの開催。

取材・文・写真/宮口佑香

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