中須賀克行がダブルウインで今季8勝目。3位争いは水野涼が制す/2023全日本ロード第6戦オートポリス JSB1000レース2

 9月3日、2023年MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第6戦スーパーバイクレース in 九州のJSB1000クラス レース2が大分県のオートポリスで行われ、中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が優勝を飾った。2位は岡本裕生(YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2)、3位は水野涼(Astemo HondaDream SI Racing)となっている。

 好天に恵まれた日曜日、JSB1000クラスの決勝レース2は強い日差しのなかで午後2時にスタートした。ホールショットを奪ったのは岡本だった。2番手に中須賀、水野、亀井雄大(YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN)、津田拓也(AutoRace Ube Racing Team)と続く。

 岡本と中須賀のヤマハファクトリー2台は、オープニングラップから後続を大きく引き離すというレース1と同じ展開に。その後方では水野、亀井、津田、名越哲平(SDG Honda Racing)の4台が3位争いを開始。

 ここに作本輝介(AstemoHondaDreamSIRacing)、岩田悟(Team ATJ)、清成龍一(TOHO Racing)らが加わり大集団が形成される。そのなか、3周目の最終コーナーで、5番手を走行していた津田が転倒を喫してしまい戦線離脱となった。

 先頭争いは5周目に中須賀が前に出る。岡本はしっかりと中須賀のテールに張り付いて周回を開始し、オーバーテイクのタイミングを伺う。3位争いは水野、亀井、作本、名越の4台へと絞られ始める。

3位争い/2023全日本ロード第6戦オートポリス JSB1000 レース2

 中須賀と岡本は順位を入れ替えながらの激戦が繰り広げられる。後方では、周回ごとにポジションを上げた名越と水野が激しいバトルを展開しながら、各コーナーに侵入していく。それにより優勝争い、3位表彰台争いでテール・トゥ・ノーズのバトルが勃発していた。

 中須賀と岡本はところどころで順位を入れ替えながら接近戦を継続する中、真っ先に最終ラップに突入したのは中須賀だった。しかし、岡本もコーナーごとに仕掛けるが、前に出ることはできない。

 そして最終コーナーを前で立ち上がってきた中須賀が、先にチェッカーを受けてダブルウインを飾った。2位は岡本が続き、表彰台争いは水野に軍配が挙がり、3位を獲得した。

■中須賀克行/YAMAHA FACTORY RACING TEAM(レース2:優勝)
「昨日のレース1を終えて、岡本選手とはお互いの手の内が分かっている中、なおかつ厳しいコンディションでのレースになりました。昨日、ふたりでいいレースができたことで、速いところや遅いところ、仕掛けるところを頭に入れて臨みました」

「とにかく自分が前に出て、レースのペースを落とそうと思っていたのですが、それも分かっていたのか、岡本選手に前に出られて速いペースに持ち込まれることとなり、きつい展開になりました。地元九州で勝ち星が欲しかったので、再び優勝することができてホッとしています。昨日と同じようにクリーンでハイレベルなレースをすることができました」

■岡本裕生/YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2(レース2:2位)
「悔しいです。抜けるところでは常に抜いて、自分がレースを引っ張ろうとしたのですが、昨日よりもペースがよくなかったので前に出ても引き離せないことは序盤に分かっていました。自分は中須賀選手よりもまだ引き出しがないし、できるだけ頭を使って走ったつもりだけど足りませんでした。完敗です。でもこの2レースを通して成長はできたと思います。その成長を結果につなげられるように、残りの3レースは結果にこだわってレースしたいです」

■水野涼/Astemo HondaDream SI Racing(レース2:3位)
「昨日は表彰台に立てなかったので、今日は表彰台に立つことができてうれしいです。事前テストからヤマハのふたりとは差があったので、現状では表彰台獲得がベストだと思っていました。そのベストが獲得できたのでうれしいです。残りは岡山と鈴鹿の3レースしかありませんが、また表彰台に戻ってこられるように頑張ります」

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