“オールドファーム男”の古橋亨梧が値千金の決勝点! 前田大然の献身も光ったセルティックがレンジャーズに完封勝利【スコティッシュ・プレミアシップ】

[写真:Getty Images]

セルティックは3日、敵地アイブロックス・スタジアムで行われたスコティッシュ・プレミアシップ第4節でレンジャーズと対戦し、1-0で勝利した。

直近の公式戦2試合未勝利とロジャーズ新体制で厳しい船出となったセルティックは、今シーズン最初のオールドファームでバウンスバックの3戦ぶりの白星を目指した。この試合ではFW古橋亨梧とFW前田大然がスタメンに入り、DF小林友希がベンチスタート。DF岩田智輝とMF旗手怜央はベンチ外となった。

完全アウェイの空気の中で開始直後にはデサースとルーフェに背後を取られていきなりゴールネットを揺らされたセルティック。だが、これはオフサイドでノーゴールの判定に。だが、早くもスタンドのボルテージが最高潮に達すると、これに鼓舞されてエンジン全開のホームチームのアグレッシブなプレーに気圧される入りに。

なかなか持ち味の後方からのビルドアップが機能せずに攻め手を見いだせないアウェイチームは、前田の左サイドでの果敢な仕掛けや前線からのプレスを活かしたショートカウンターの形からチャンスを窺う。古橋もボックス内での駆け引きで高速クロスに反応を見せるなど際どいシーンに絡む。

そして、25分にはオライリーのスルーパスに完璧なタイミングで抜け出した古橋に絶好機が訪れるが、ボックス右に持ち込んで放った右足のシュートはDFゴールドソンの見事なゴールカバーに阻まれて先制点とはならず。

前半半ばから終盤にかけてはボールを徐々に握れるようになったロジャーズのチームだが、レンジャーズにより多くの決定機を作られる。28分には自陣でのボールロストからルーフェに再びゴールネットを揺らされるが、オンフィールド・レビューの介入によってデサースのボール奪取の場面でのファウルが取られて事なきを得る。以降もハイラインの背後を再三取られたが、GKハートを中心に粘りの守備で失点を許さない。

すると、0-0でのハーフタイム突入かと思われた前半アディショナルタイムにフープスの絶対的エースが勝負強さを発揮する。前半アディショナルタイム2分、GKハートのロングボールを起点に一度撥ね返されたボールをオライリーがヘディングで背後のスペースに落とすと、これに抜け目なく反応した古橋がペナルティアーク付近から見事な右足のハーフボレーシュートをゴール左隅に突き刺した。

オールドファーム通算10試合6ゴールとレンジャーズキラーの本領を発揮した古橋の今季3点目によって1点リードで試合を折り返したセルティック。後半は立ち上がりに右クロスに前田が飛び込んでゴールに迫るなど良い入りを見せた中、59分にはカウンターから古橋に決定機。ボックス右まで持ち込んで深い切り返しから左足のシュートを狙ったが、ここはシュートをふかしてしまう。

その後はホームで負けられないレンジャーズが60分を過ぎて攻撃的なカードを続けて切っていくと、試合は前半同様にホームチームが押し込む展開に。ダニーロやラマースのボックス内での仕掛けやセットプレーでゴールを脅かされるものの、セルティックは身体を張った守備でシュートを枠に飛ばさせない。

劣勢を撥ね返したいロジャーズ監督は前線や中盤を中心にフレッシュな選手をピッチへ送り込み、先制点を奪った古橋も76分にオ・ヒョンギュとの交代でベンチに下がる。一方の前田は攻撃をフレッシュな選手たちに委ねつつ、守備では再三のプレスバックや強度の高い対人守備でチームを助けた。

なかなかカウンターで2点目を奪えない状況の中で試合最終盤はGKハートの仕事量が大幅に増えたものの、ダービー勝利で最後まで集中した守備を見せたセルティックが古橋のゴールを守り切って1-0の勝利。今季最初のオールドファームを制して公式戦3試合ぶりの白星を手にした。

レンジャーズ 0-1 セルティック

【セルティック】

古橋亨梧(45分+2)

© 株式会社シーソーゲーム