県内全線開業効果、能登へ 新幹線カウントダウンフォーラム

地域の魅力についてトークを繰り広げる石原さん(左)と村井さん=七尾市の能登演劇堂

  ●七尾で石原、村井さんトーク

 北陸新幹線県内全線開業カウントダウンフォーラムin能登は3日、七尾市の能登演劇堂で開かれ、俳優・気象予報士の石原良純さん、俳優・タレントの村井美樹さんが約500人を前にスペシャルトークを繰り広げた。2人は来年3月16日に決まった石川県内全線開業の効果を能登へ波及させるため、自然や祭りなど土地ならではの魅力に気付き、発信する大切さについて意見を交わした。

 2人はこの日、金沢からJR七尾線の観光列車「花嫁のれん」に乗り七尾入りした。村井さんは「いろんな観光列車に乗ったが、ここまで華やかなのは珍しい」と振り返り、石原さんは「どの席も違う趣があった」と満足げに話した。

 村井さんは5月に乗車したのと鉄道の観光列車「のと里山里海号」の車窓を振り返り「海と田んぼがつながっているよう。ほかにない景色で忘れられない」と感激した様子。石原さんは「普通なら塩害を受けるが、北西の風の影響がないからできる。こうした気候が能登の景色をつくっている」と気象予報士ならではの見方を示した。

 かつて訪れた奥能登国際芸術祭(北國新聞社特別協力)の廃線を活用したアートについて村井さんが話すと、石原さんは「その土地ならではの面白さは、東京にはまねできない。すごい景色を、角度を変えて捉え、先につなげていくことが大切だ」と語った。

 トークに先立ち、「ほくりくアイドル部」が開業応援ソング「かがやきストーリー」を披露した。馳浩知事は「観光客が能登にも入り込むような仕掛けをし、新幹線の魅力を県内全域に広げたい」とあいさつ。NEW羽咋千里浜ブランド創造プロジェクト実行委員会、奥能登の酒プロジェクト実行委員会が開業に向けた取り組みを紹介した。

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