国体九州ブロック ラグビー女子 収穫と課題を得てチームの底上げ目指す 【大分県】

2年連続2度目の国体出場を目指したラグビー女子の県選抜チームだったが、決勝トーナメント初戦で敗退した。予選リーグを1勝1敗で終え、キャプテンの山本朝子は「ワンチームで戦えている。粘り強くディフェンスができ、声も出ている。勝ちたい思いが強い」と意気込みを語ったが、惜しくも鹿児島国体に出場できる3枠には及ばなかった。

県代表は「大分Ablaze(アブレイズ)ラグビーフットボールクラブ(OARFC)」の選手を中心に、県外で活躍する大学生などでチームを構成する。国体九州ブロックに向け、7、8月に強化合宿を組み、スマホやグループLINEを活用してミーティングを随時行い、課題を共有してきた。守備では動き出しの速さ、ブレイクダウン(接点)に入るスピードを意識し、攻撃においては中央に密集させて、サイドに展開するスタイルを徹底した。

国体出場は逃したが大きな収穫を得た

ポイントゲッターとなった長谷部彩音(日本経済大1年)は「チームとしてやりたいことはできた」と手応えを感じたが、「自分にマークが集まったときに味方を生かすプレーができなかった」と課題を挙げた。幼い頃から長谷部を慕う是本優(玖珠美山2年)は「彩音さんは大学に行って知識が増え、プレーの幅が広がっていた。全員が彩音さんのようにプレーできたら強いチームになる。私自身もレベルアップして、もう一度、国体に出場したい思いは強くなった」と刺激を受けたようだ。

県内の女子ラグビーの競技人口は少なく、県ラグビー協会の普及委員会がOARFCの前身となる大分ウイメンズラグビーフットボールクラブを立ち上げ、10年余りが経つ。牧野宏監督は「県内のスクールやタグラグビーをしている女子選手、もちろんラグビー初心者であっても気軽に練習参加できる」と普及と強化に尽力し、女子チームの底上げを目指す。

ポイントゲッターとなった長谷部彩音

(七蔵司)

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