レプソル・ホンダ、決勝で今季初のふたり揃って完走「最後の数ラップは慎重に走った」/第11戦カタルーニャGP

 9月3日、2023年MotoGP第11戦カタルーニャGP MotoGPクラスの決勝がカタロニア・サーキットで行われ、レプソル・ホンダ・チームのマルク・マルケスは13位、ジョアン・ミルは17位で終えている。

 また、日本勢の中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は15位、アレックス・リンスの代役として参戦しているイケル・レクオーナ(LCRホンダ・カストロール)は16位でフィニッシュした。

 雲が多く広がる薄暗い天候の下、決勝レースはドライコンディションで始まった。しかし、オープニングラップで多重クラッシュが発生し、赤旗中断となってしまう。そのあと、1周減算の23周で全20台によって再スタートが切られた。マルケスとミルはフロントにミディアムタイヤ、リヤにソフトタイヤを選択していた。

 マルケスは、スタートで9番手にポジションを上げるが、周回を重ねるごとにペースを維持できず、後退してしまう。16周目には13番手までポジションを落としていたが、それでも粘りの走りを見せ、最後はそのままチェッカーを受けた。2戦連続での完走とポイント獲得となった。

 ミルは好スタートを切って、一時16番手にポジションを上げる。中盤以降は、初日から課題となっていたリヤのトラクション不足に悩まされ、最後尾まで順位を下げてしまい、17位でフィニッシュした。ポイント獲得とはならなかったが、ミルにとって決勝での完走は、開幕戦のポルトガルGP以来となった。

 代役参戦のレクオーナは、サイティングラップで転倒する場面もあったが、再スタート後の決勝では18番手でオープニングラップを終える。序盤から中盤にかけて、ミルと中上に積極的にバトルを仕掛けて前に出る。しかし、終盤に中上に交わされて順位をひとつ下げてしまったが、ポイント獲得に迫る16位でチェッカーを受け、完走を果たした。

■マルク・マルケス(決勝:13位)
「フランセスコ・バニャイア選手とほかのライダーに大きなケガがなくて、本当にうれしいよ。オープニングラップは、バニャイア選手が転倒するのが見えたから、すぐに彼を避けるため、できる限りのことをした。再スタートからは、いくつかポジションを上げることができたんだ」

「昨日のスプリント同様、序盤はとてもいい走りができたけれど、レース後半はペースをキープすることができなかったから、完走することに集中したんだ。今は、連戦となるミサノのことを考るよ」

■ジョアン・ミル(決勝:17位)
「今日はスタートが決まり、順位を上げることができた。でも、その後は前日と同じようにグリップ不足に苦しんでしまった。6周か7周したころにタイヤが消耗したのを感じたから、完走する走りに切り替えたんだ。その間、マップを変えて、どんな変化があるか確認したよ。今日は転倒せず完走することが目標だった。できるだけポジティブな形でミサノに向かうため、最後の数ラップは慎重に走ったよ」

■中上貴晶(決勝:15位)
「今日は激しいレースでした。転倒したライダーたちに大きな怪我がなくて本当によかったです。今大会も厳しい戦いでしたが、ポイントを獲得できました。15位という結果には満足できませんが、これはとても重要なことです。次戦サンマリノGPも一歩前進できるようにがんばります」

■イケル・レクオーナ(決勝:16位)
「グリッドに着いたときに、ウエットセッティングだったマシンをドライコンディション用に変更してくれた、チームスタッフのすばらしい仕事に感謝したい。サイティングラップの転倒は、何も変わったことはしていなかったけれど、フロントが切れ込み、グラベルに乗り上げてしまったんだ。レース再開後は、プッシュしてベストを尽くしたよ」

マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第11戦カタルーニャGP 決勝
マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第11戦カタルーニャGP 決勝
ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第11戦カタルーニャGP 決勝
ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第11戦カタルーニャGP 決勝
イケル・レクオーナ(LCRホンダ・カストロール)/2023MotoGP第11戦カタルーニャGP 決勝
イケル・レクオーナ(LCRホンダ・カストロール)/2023MotoGP第11戦カタルーニャGP 決勝

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