【MLB】4チームがゲーム差なし! 熾烈を極めるナ・リーグのワイルドカード争い

写真:激しいプレーオフ進出争いの中にいるカブスの鈴木誠也

日本時間9月4日を終えて各球団が30試合ほどを残す中、ナ・リーグのワイルドカード2枠目、3枠目争いが激しさを増している。特に3枠目は4球団がゲーム差なしで並ぶ状態。どのチームがポストシーズン進出を手にするのか、まったく予想もつかない。

現状、この2枠を巡って争っているのはカブス、ジャイアンツ、ダイヤモンドバックス、マーリンズ、レッズの5球団だ。このうちカブスは73勝64敗で頭1つ抜けている。カブスの後に3ゲーム差で70勝67敗のジャイアンツ、Dバックス、マーリンズが続き、さらにゲーム差なしで71勝68敗のレッズが続くという状態だ。

ここからどのような展開になるかはわからないが、大きく影響しそうなのがそれぞれの直接対決や残りの対戦カードだ。関係する5球団の状況を簡単に見てみよう。

まず3ゲーム差をリードするカブスは明日日本時間9月5日からジャイアンツとの3連戦。続いてDバックスとの4連戦を控えている。さらにロッキーズ3連戦を挟んだ後に再びDバックスとの3連戦があり、9月17日までの連戦次第でプレーオフに進出できるかどうかが決まると言っても過言ではないだろう。ちなみにカブスのレギュラーシーズン最終カードは現在中地区首位のブリュワーズとの3連戦。最後の最後で首位攻防戦に持ち込むことができれば理想的だ。

また、カブスと7試合を残しているDバックスもジャイアンツと2試合を残しており、カブス同様直接対決の結果が重要になりそうだ。ただ、Dバックスはそれ以外の残り試合の大半がすでにプレーオフ進出が厳しくなっているチームとの対戦。組み合わせだけを見ると、少し有利な立場にいるかもしれない。

対戦相手の観点でやや不利な立場に見えるのがジャイアンツだ。ジャイアンツは上記二球団と計5試合に加え、西地区首位のドジャースと7試合、今日までの3連戦で3連敗を喫したパドレスと3試合を残している。対戦カードの不利を跳ね返し、プレーオフへコマを進めることはできるか。

同じくやや対戦相手に恵まれていない感があるのはマーリンズだ。マーリンズは日本時間の6日から始まる16連戦でドジャース、フィリーズ、ブリュワーズ、ブレーブス、メッツと対戦。各地区の首位に加えワイルドカード1位のフィリーズと戦う厳しい組み合わせで、苦戦が予想される。逆に言えば、この連戦で勝ち越すことができればプレーオフ進出も十分に見えてきそうだ。

最後にレッズだが、こちらは明日からマリナーズとの3連戦。それ以降は勝率5割以上のチームとの対戦は9月18日からのツインズ3連戦のみ。スケジュールの面ではかなりアドバンテージを持っていると言えるかもしれない。ただ、プレーオフを争う相手との直接対決がないため、自分たちで決めることができないやりにくさはありそうだ。

MLBのレギュラーシーズンも残すところあと1ヶ月。毎年僅差での争いが繰り広げられるプレーオフ進出争いだが、今年はどの球団が残り2枠を掴むことになるだろうか。

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