「食べたいけど…」 サンマ高値で秋の食卓に「異変」

秋の代表的な味覚と言えばサンマですが、今年も不漁が続いています。広島市内のスーパーでも店頭に並び始めましたが、値段にも大きな変化が出ています。

早朝、広島市中央卸売市場に届いたのは北海道で水揚げされた旬の味覚・生のサンマです。4日の入荷量はおよそ200キロ。先月28日から入荷が始まりましたが量は去年の半分ほどです。

■広島魚市場 三浦二郎 副社長

「北日本の方が気温がすごく高かった影響もあって水温もすごく高い。その影響でサンマの南下が遅れている。」

卸値も1キロあたり2千円から2千5百円と去年に続き高止まりとなっています。また、ここ数年はサンマ自体が小ぶりの傾向で今年も1匹あたりおよそ100グラムから120グラムと細身のものが多くなっています。

■広島魚市場 三浦二郎 副社長

「水温も落ち着いてサンマが南下して鮮度のいいものが入ってくるとなれば、少し旬は遅れるがサンマの需要がどんどん上がることを期待している」

広島市内にある安さが売りのスーパーです。物価高騰が続く中でも1食300円を切る弁当を提供するなど、サービスに努めていますがこの店でも変化が出ていました。

■宮脇キャスター

「鮮魚のコーナーには旬の魚・サンマが並んでいますが、季節ものとはいえ、手を伸ばしにくい値段になっています。」

2日から店頭にサンマが並びますが、1匹あたりおよそ300円という高値もあり売れ行きは芳しくありません。

そのため、4日の開店直後、割引に踏み切りました。それでも、値段が手頃な他の魚に手が伸びます。

安さを求めて、この店を利用するという夫婦も売場を覗きますが。

■客

「サンマが髙い。食べられない」

「サンマが食べられない。冷凍物でも高い。食べたいけどおいしいから食べたいけどなかなか。」

この店では10年前までは1匹50円ほどで売っていたサンマですが、今では仕入れ値が500円を超える日もあると言います。

■たかもり 伊木 英人 副社長

「この時期の食卓に欠かせないものなのでサンマは。売る方もなんとかして安く提供したいがそれが出来る状況ではない」

秋の味覚を代表するサンマですが、今年も食卓でお目にかかる機会は多くはなさそうです。

《2023年9月4日》

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