【シンガポール】東邦ガス、業務用天然ガス販売事業に参画[公益]

ガスハブユナイテッド・ユーティリティーのLNG供給用シリンダー(東邦ガス提供)

東邦ガスは、シンガポールでガス事業を展開するガスハブユナイテッド(Gashubunited)ユーティリティーの第三者割当増資を引き受け、現地で業務用の天然ガス事業に参画すると発表した。東邦ガスが同国で手がける初の事業となる。

ガスハブユナイテッド・ユーティリティー株13.82%を取得する。出資額は500万Sドル(約5億4,000万円)だ。同社のこのほかの株主は、シンガポールのH2Gグリーン(出資比率46.33%)、ガスハブユナイテッド・ホールディングス(同34.15%)、ダイレクト・ユニオン(5.70%)となっている。

ガスハブユナイテッド・ユーティリティーは2017年4月設立。シリンダーに詰めた液化天然ガス(LNG)を供給するなど業務用LNG販売事業を手がける。

シンガポールでは、脱炭素化に向けて天然ガスが重要なエネルギーと位置付けられおり、二酸化炭素(CO2)排出量削減に向けた燃料転換などで利用拡大が期待される。東邦ガスは、これまで日本でLNG利用を推進してきたノウハウを生かし、シンガポールで天然ガス需要の開拓を進めたい考えだ。

海外で業務用の天然ガス販売事業に参画するのは、タイやベトナムに次いで3カ国目となる。東邦ガスの広報担当者によると、昨年11月にはシンガポールで事業開発部アジア事業開発グループを設立。アジア地域でエネルギー関連案件の管理や支援、新規案件の開拓などを担っている。

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