富山県射水市加茂中部(下)の加茂神社で4日、国の重要無形民俗文化財に指定されている稚児舞が奉納された。地元の児童4人が顔に伝統の化粧を施し、新調した衣装などを身に着けて古式ゆかしい舞を披露した。
稚児舞は平安時代に京都から伝わったとされ、秋の収穫に感謝する同神社の秋季例祭本祭で毎年奉納している。文化庁の補助金を昨年受け、古くなっていた衣装の大半を新しくした。
下村小学校5年の溝口葵生君と加登瑠樹君、4年の須藤旺莉君、表奨君が稚児を務めた。稚児は舞が終わるまでは土を踏んではならず、4人は加茂コミュニティー施設から大人に肩車をされて地域を回る「練行(れんこう)」の後、同神社に入った。
境内の特設舞台で、太鼓や笛の演奏に合わせ、2人舞の「鉾(ほこ)の舞」や弓矢を持った「賀古の舞」、4人舞の「胡蝶(こちょう)の舞」など9曲を披露した。県内外から見物客が訪れ、美しい所作に見入ったり、舞う様子を写真に収めたりしていた。