「生き活き企業」事例紹介 知事と女性活躍の議論も

女性活躍などについて意見を交わした福田知事と県内企業トップら=4日午後、県公館

 6月に日光市で開催された先進7カ国(G7)男女共同参画・女性活躍担当相会合を受け、県は4日、県が認定する「男女生き活き企業」との意見交換会を初めて実施した。女性活躍などに取り組む12社が発表を行ったほか、福田富一(ふくだとみかず)知事と今後の課題について議論した。

 自動車販売の東京オート(小山市)は、職種間異動が可能になるよう全職種の固定給を一律化したことなどを発表。事務職に偏っていた女性社員が営業職や整備職に就き、活躍の幅を広げていると説明した。

 このほか各企業は、組織の意思決定層の多様化に向けた女性リーダーの育成や、男性育休取得実績の社内外への公表といった取り組みを紹介した。

 意見交換では「女性活躍」「働き方改革」「男性育休」の3テーマで議論。内閣府の「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」に加入したグランディハウス(宇都宮市)の林裕朗(はやしやすろう)社長は女性活躍推進について「トップが本気にならないと1ミリも進まない」と話した。

 アドバイザー役として参加したあしぎん総合研究所の野内比佐子(やないひさこ)主任研究員は「今後も人手不足は進み、制約を抱えた社員も増える。持続可能な会社にしていくため、女性活躍推進を入り口とした働き方改革を進めてほしい」と訴えた。

 福田知事は「皆さんの取り組みを県民や事業者へ発信し、行政として背中を押す役割を担っていく」と述べた。

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