愛媛・今治市のソウルフード「せんざんき」鶏の唐揚げをなぜせんざんきと呼ぶのか!?

愛媛県今治市のソウルフード「せんざんき」。鶏の唐揚げを今治ではせんざんきと呼びます。居酒屋・家庭の食卓・お祝い事の席などには必ずと言っていいほどせんざんきがテーブルに並びます。なぜ今治では唐揚げをせんざんきと呼ぶのか、その真相を徹底解明します。(2023年8月 よるマチ!で放送)

まず街の飲食店に聞き込みをしてみると…

飲食店従業員
「子どもの頃から唐揚げのことをせんざんきで育っているから」
飲食店店主
「北海道から由来がきていると聞いたことがあるが、詳しくは分からない」
飲食店従業員
「せんさんという名前の人が作ったからと聞いたことがある。諸説あると聞いている」

それぞれに別の解釈があり、謎は深まるばかりです。なぜ唐揚げをせんざんきと呼び始めたのでしょうか。

焼鳥店創業者 中川武樹さん
「私が今治でせんざんきを始めたのは二代目で、スターという名前のお店が、今治市でせんざんきを提供した初代」

なんと「五味鳥」よりも前にせんざんきを提供していた「スター」というお店があったというのです。(現在は閉店している)

今治のせんざんきの元祖というお店「スター」の関係者に連絡をとることができました。

創業者のお孫さんによると、創業者の名前は杉山正雄さん。戦後まもなく「スター」の営業を始めたということです。

なぜせんざんきと呼ぶようになったのかを聞いてみると、当時働いていた中国人のコックさんが、鶏肉を油で揚げた料理を作り、中国語で「なんとかザンチー」と呼んでいたということ。杉山正雄さんが日本語に言い直して「せんざんき」となったというのです。

遂に、せんざんきの名前の由来にたどり着きました。

時代を越えて受け継がれてきた今治のせんざんきは、これからも愛されていくことでしょう。

© 株式会社あいテレビ