【寮生向け食事提供停止】影響は県外にも

広島市の業者による県内の7つの公立高校の寮などへの食事の提供が、突然停まったことが分かりました。県外にもその影響が出ています。

庄原市の県立西城紫水高校は、全校生徒60人のうち24人が入る寮向けの食事の提供が、9月1日の夕食から停止しました。今は別の業者に弁当を注文しています。

■西城紫水高校の寮生

「早く寮のご飯が食べたいです」

■西城紫水高校の寮生

「ご飯楽しみじゃないですか1日の。(弁当も)美味しいけど、温かさは欲しいですね」

■西城紫水高校 梅田敏秀校長

「昼も夜もお弁当になっているが 本当に早く通常の状態に戻してやりたいなというのが一番にあります」

県教委などによると、寮や食堂で食事の提供が止まっているのは、西城紫水高校のほか、三次高校、庄原格致高校、庄原実業高校、神石高原町の油木高校、東広島市の西条農業高校、広島市の沼田高校のあわせて7校です。食事を提供していたのは広島市中区に本社を置く「ホーユー」です。9月1日、ホーユーの従業員から三次高校に「今後、食事の提供を継続できない」との連絡があり、それ以降、連絡が取れなくなっているということです。

県教委は、対応に追われています。

■県教委 学校経営戦略推進課 沖本勝豊 課長

「突然のことでしたので、我々としても大変困惑しているというのが正直なところです。できる限り早急に、給食調理業務が再開できるように新たな業者の選定も含めまして、早急に対応してまいりたいと考えております」

一方、広島市の松井市長は…。

■広島市 松井一実市長

「今回起こった事象については、債務不履行に陥った方の事情、原因、その究明を早くして、その予防措置が講じられるようなことはあるのかどうかそれをまず検証することだと思う、今後の問題発生を予防すべく今回の事案をしっかり解明するということをやっていく必要があるのではないかなと思っております」

5日午前の、広島市中区にあるホーユーの本社です。信用調査会社の東京商工リサーチによると、新型コロナウイルスの感染拡大に加え、仕入れ価格や人件費の増加などの影響で、ホーユーの業績は2020年から2022までの3年間赤字が続いていたとしています。また、ホーユーは、西日本に5つの事業所を開設。大阪や静岡でも、一部の学校で食事の提供が停止したことが判明しており、今後、各地に影響が広がることが懸念されます。

(2023年9月5日放送)

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