「初歩的な注意義務の履行さえ怠った過失は極めて重大」運転手に禁錮4年6か月を求刑 富士山観光バス横転死傷事故裁判

2022年、静岡県小山町で観光バスが横転し、29人が死傷した事故で、過失運転致死傷の罪に問われている元運転手の男の裁判が9月5日開かれ、検察側は禁錮4年6か月を求刑しました。

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過失運転致死傷の罪に問われているのは、当時、観光バスを運転していた埼玉県飯能市の元運転手の男(27)です。

起訴状によりますと、被告の男は2022年10月、観光バスで富士山の須走口5合目から下る際、フットブレーキを多用したことで、ブレーキが利かなくなる「フェード現象」を生じさせた結果、バスを横転させ、女性1人を死亡、28人に重軽傷を負わせた罪に問われています。

検察側は、5日の公判で「運転手として、初歩的な注意義務の履行さえ怠った被告人の過失は極めて重大で厳しい非難に値する」などと指摘し、被告の男に、禁錮4年6か月を求刑しました。判決は、9月26日に言い渡されます。

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