「危険運転」を適用 容疑でトレーラー運転手書類送検 摩耗タイヤで走行 茨城・常総2人死傷事故

トレーラーなど3台が絡んだ事故現場=5月19日撮影、常総市水海道山田町の国道294号

茨城県常総市の国道で5月、大型トレーラーが横転し2人が死傷した事故で、茨城県警常総署と県警交通指導課は5日、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などの疑いで、トレーラー運転手で同県小美玉市の男性(34)を水戸地検下妻支部に書類送致した。車両管理に落ち度があったとみて、業務上過失致死傷などの疑いで、車両を管理する同県笠間市の運送会社の男性役員(59)も同支部に書類送致した。

同署などは事故時、同法違反(過失傷害)の疑いで、運転手を現行犯逮捕。容疑を同法違反(過失致死傷)に切り替えて調べていたが、摩耗したタイヤで走行する危険性を運転手が認識していたと断定。同法の危険運転致死傷罪を適用した。

運転手の書類送検容疑は5月19日午後4時55分ごろ、常総市水海道山田町の国道294号で、速度超過で大型トレーラーを運転中に反対車線にはみ出し、乗用車と軽乗用車に衝突。軽乗用車の女性=当時(21)=を死亡させ、乗用車の男性(61)に重傷を負わせた疑い。

役員の書類送検容疑は、事故を防止する注意義務を怠り、タイヤ4本が摩耗した車両を運転させ、事故を引き起こした疑い。県警交通指導課によると、2人は容疑を認めている。

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