気象庁の9月6日午後9時現在の実況によると、台風13号(インニョン)は日本の南を1時間に30キロの速さで北東に進んだ。今後、関東甲信地方に接近する可能性がある。気象庁の予想進路に加え、ヨーロッパ中期予報センターの見方も参考に調べた。⇒【最新情報】関東上陸恐れ…台風13号の予想進路、現在地はこちら
気象庁の予想進路
気象庁によると台風13号は9月6日午後9時現在、中心気圧は1000ヘクトパスカル、中心付近の最大風速18メートル、最大瞬間風速25メートル。中心から南東側220キロ、北西側165キロは風速15メートル以上の強風域になっている。今後、北東寄りに進み続け、台風が予報円の中心を通った場合、7日午後9時には八丈島(東京)の西南西約180キロまで到達。中心気圧は994ヘクトパスカル、中心付近の最大風速23メートル、最大瞬間風速35メートルの見込み。
8日午後9時には関東地方に到達するとみられ、中心気圧は1002ヘクトパスカル、中心付近の最大風速18メートル、最大瞬間風速25メートルの予報。9日午後9時には三陸沖まで到達し、10日午後9時までには北海道の東で熱帯低気圧に変わるとみられる。
気象庁が6日夕方に発表した気象情報によると、7日から9日頃にかけて関東甲信地方に接近するおそれがある。伊豆諸島では6日夜から7日午前中にかけて線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があるとしている。
関東甲信地方では、6日から9日頃にかけて土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒・注意するよう求めている。また、強風、高波に注意・警戒が必要。
⇒【台風11号情報】気象庁の進路予想、米軍とヨーロッパの見方
雨の予想
9月6日に予想される1時間降水量
関東地方北部 70ミリ
関東地方南部 40ミリ
甲信地方 30ミリ
伊豆諸島 50ミリ 9月7日に予想される1時間降水量
関東地方北部 10ミリ
関東地方南部 30ミリ
甲信地方 20ミリ
伊豆諸島 50ミリ 9月6日18時~7日18時の24時間予想降水量
関東地方北部 100ミリ
関東地方南部 80ミリ
甲信地方 100ミリ
伊豆諸島 250ミリ ※線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがある 9月7日18時~8日18時の24時間予想降水量
関東地方北部 50から100ミリ
関東地方南部 100から150ミリ
甲信地方 50から100ミリ
伊豆諸島 100から200ミリ 9月8日18時~9日18時の24時間予想降水量
関東地方北部 50から100ミリ
関東地方南部 100から150ミリ
甲信地方 50から100ミリ
伊豆諸島 100から150ミリ ※いずれも多い所の予想雨量
風の予想
9月7日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
伊豆諸島 23m(35m) 9月8日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
関東地方の海上 20~24m(25~35m)
伊豆諸島 20~24m(25~35m)
米軍(JTWC)の見方は(※参考)
米軍合同台風警報センター(JTWC)のサイトを調べると、台風13号は気象庁と同様に今後、北東に進むとみているようだ。9月7日から8日にかけて関東沖に近づくとの見方で、東海地方や関東甲信地方などが強風域に入る可能性がある。
中心付近の風の強さ
9月7日午前3時:20メートル 9月7日午後3時:23メートル 9月8日午前3時:25メートル 9月8日午後3時:20メートル 9月9日午後3時:15メートル 9月10日午後3時:10メートル
ヨーロッパ中期予報センターの見方
リアルタイムの気象情報を提供するチェコの企業「ウィンディ・ドットコム」では、ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)によって提供された解析気象データを基に台風の10日先までの動きを、アニメーションを使い視覚的に分かりやすく知ることができる。画面左下の「▷」ボタンを押すと、台風の動きが再生される。
⇒【台風11号情報】気象庁の進路予想、米軍とヨーロッパの見方
「インニョン」の名前の由来
台風の名前は、「台風委員会」で各加盟国などが提案した名前が140個用意されており、発生した順につけられる。「インニョン」の命名国は香港で、カモの一種のオシドリや香港で人気のある飲み物の名前を意味する。