「ジャージーあんどん」展示 小矢部からラグビー日本応援、ゴールドウインが津沢地区に依頼

ラグビーW杯フランス大会に臨む日本代表のジャージーを模したあんどんを見つめる辻館長。奥は骨組み

 8日に開幕するラグビーのワールドカップ(W杯)フランス大会で日本代表が着用するジャージーを模したあんどんが5日、富山県小矢部市岩武の津沢あんどんふれあい会館にお目見えした。ジャージーを開発した同市津沢地区に本店を置くゴールドウインが、同館職員に制作を依頼。日本代表を応援する機運を小矢部から盛り上げる。展示は18日まで。

 ジャージーはゴールドウインが小矢部市清沢の研究拠点「テック・ラボ」で作り上げた。あんどんの展示は、2003年のW杯から日本代表ジャージーの開発に携わる同社員で「現代の名工」、沼田喜四司さん(75)=同市=の存在がきっかけ。沼田さんの卓越した立体裁断技術の源流が、地元の伝統行事「津沢夜高あんどん祭」のあんどん作りにあることから、7月上旬、同社が津沢地区に制作を頼んだ。

 ともに津沢夜高行燈(あんどん)保存会の役員で、ふれあい会館長の辻道夫さん(69)と職員の名畑克治さん(70)が約1カ月かけて作業。実際のジャージーの胸囲や腹囲、腕回りといった寸法から竹で骨組みを作り、和紙を貼り付けて着色。表面の細かな吉祥文様も再現した。大きさは高さ80センチ、幅90センチで、完成品と骨組みの2種類を並べた。

 辻さんは「小矢部で生まれたジャージーで戦う日本代表を、小矢部から応援したい」とエールを送る。

ラグビー日本代表ジャージーの実物

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