日本女子プロゴルフ選手権 7日開幕 櫻井心那、メジャー初Vに挑戦 パサージュ琴海GCで開催

「最初から気負いすぎたらいけないので楽しんでやりたい」と話す櫻井心那=パサージュ琴海アイランドGC

 女子ゴルフの国内四大大会第2戦、第56回日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯は7日から4日間、長崎県長崎市のパサージュ琴海アイランドGCで行われる。2週連続優勝を目指す19歳の櫻井心那(長崎市出身)を筆頭に、有力選手132人がエントリー。女子プロ日本一の称号を懸けて熱い戦いを繰り広げる。
 1968年から続く伝統の国内メジャー大会。日本女子プロゴルフ協会の主催では唯一、開催地が毎年変更されている。長崎県内では、同じくパサージュ琴海GCで開かれた2015年以来、2度目の開催となる。
 賞金総額2億円、優勝賞金3600万円。パサージュ琴海GCで開催された15年は、4日間で約1万6千人の観客が来場した。女子ゴルフの人気上昇に加えて、週末にかけて晴れ予報の日が多く、前回以上の集客が見込まれている。
 アウト3290ヤード、イン3465ヤードの6755ヤード(パー72)。5日は開幕に先立ち、各選手が練習ラウンドに臨んだ。地元期待の櫻井は前半9ホールを回り、幼いころから親しんできたコースの感触を確かめていた。
 櫻井は7月の資生堂レディースと楽天スーパー・レディースに続いて、先週のゴルフ5レディースを制し、史上3人目となる10代でのツアー3勝を達成。ポイントランキングで現在、5位に浮上している。今大会は首位の申ジエをはじめ、2位の山下美夢有、3位の岩井明愛、4位の小祝さくら、6位の岩井千怜ら上位選手がほぼエントリーしており、年間女王争いを占う重要な一戦と位置付けられている。
 京都で開かれた昨年は当時19歳だった川崎春花が地元優勝を飾った。櫻井には2週連続のツアー4勝目とメジャー初Vに加えて、2年連続の「10代地元優勝」という期待も寄せられている。

◎地元開催 「気負わず楽しみたい」

 地元Vの期待が懸かる櫻井心那が5日、練習ラウンド後の記者会見で「先週優勝して、いい形で臨める。最初から気負いすぎたらよくないので、楽しんでやりたい」と本番への思いを語った。以下、会見での一問一答。

 -1~3日のゴルフ5レディースで3勝目を挙げた。周囲の反響は。
 今までで一番多かった気がする。記録(史上3人目の10代3勝)のこともあったので。
 
 -コースの印象は。
 メジャーの大会だからグリーンが速くなっているのかな、ラフが深いのかなって難しい状況を想定していたけれど、わりとそんなことはない。
 
 -目標を。
 優勝、と言いたいところだけれど、最初から気負いすぎたらよくないので、楽しんでやりたい。
 
 -ジュニア時代から知り尽くしたコースで大会が開かれる。
 高校の時は週1回とかのペースで回っていた。球拾いやバンカーの整備など、お手伝いしながら練習させていただいた。高校を卒業してプロになってからも、長崎にいるときは、ほぼ毎日。オフシーズンもけっこう来ていた。
 グリーンが難しいので、ピンの位置によってどこにつけたらいいとかが大事になる。このゴルフ場のおかげでショットを狙っていく力は身についたと思う。あとは風が吹く日が多いので、苦手ながらも予行練習はできたのかな。
 
 -地元でリフレッシュできたか。
 (日曜日にツアー3勝目を挙げて)月曜の朝に北海道を出発、昼すぎに長崎に着いて、そのままパサージュに直行してショット、アプローチ、パッティングを軽くして帰った。きょうは練習ラウンドで、疲れがどっと来ている。今回は自宅から通えることがいい。オフにいいベッドを買ったけれど、ツアーで家に帰るのが2カ月に一度とかしかない。帰った時に思う存分、堪能している。
 
 -友人などは応援に来てくれそうか。
 来てほしい。あまり気にならないし、緊張しないタイプ。ただ、会場に座席が設置されて景色が違うし、長崎にすごいプロが集まっているのは変な感じもする。地元と意識しすぎずに、普通のメジャー、選手権ということだけ考えていきたい。
 
 -ツアー3勝、全英オープンも経験した。成長を実感する部分は。
 グリーン回りのアプローチで寄せきる確率が高くなった。ただ、改善しないといけない部分や反省点も毎試合見つかる。当たり前だけど、本当に皆さんうまくて、私もこんなふうに打ちたいとか、プレー中もけっこう観察している。毎試合、毎ラウンド勉強させてもらっている。

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