【台風気象情報】台風13号が北上中 線状降水帯発生のおそれも 夜間や早朝が危険な理由

台風13号が北上中で週末にかけて東海地方や関東地方に接近する見込みです。また、台風の接近前から、秋雨前線やもと熱帯低気圧(もと台風12号)周辺の暖かく湿った空気の影響で、大気の状態が非常に不安定になっています。

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北陸や東海・伊豆諸島地方では、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まるおそれがあり、厳重な警戒が必要です。台風13号は予想の不確実性が大きく、台風の進路によっては、大雨や強風、高波となる地域・時間帯・雨量が変わる可能性があります。最新の台風情報に注意・警戒が必要です。

線状降水帯は、夜間や早朝に発生しやすい傾向があります。太平洋側など、南から暖かく湿った空気が流れ込む地域では、気象台が夜間・早朝を中心に発生する局地的な大雨に注意や警戒を呼びかけています。

夜間や早朝が危険な理由線状降水帯が発生する仕組み

【発生期】今回のように日本海に前線や低気圧がある場合、太平洋側など北側に山がある地域では、暖かく湿った空気が南から入り込み、山地を中心に雨が降り始めます。やがて夜を迎えると気温が下がります。さらに降り始めた雨が周囲の熱を奪い、さらに気温が下がります。この気温の低下が局地的な前線を発生させ、線状降水帯のおそれが高まる原因となります。

【最盛期】気温が低下した山地からは、北よりの冷たい風が吹き始めます。この山地から吹き下りる冷たい空気と、南の海から流れ込む暖かく湿った空気がぶつかることで、局地的な前線が発生し、雨雲が発達します。山からの風と海からの風が夜間や早朝にかけて同じ場所でぶつかり続け、線状降水帯となり大雨をもたらすのが最も危険なパターンです。

【衰弱期】日中になり気温が上がり始めると、山からの風が弱まります。局地的な前線の活動も弱まり、大雨は終息します。

周囲が暗く、多くの人が寝ている夜間や早朝は、避難が難しい時間帯です。事前に避難場所や避難方法を確認し、早めの避難を検討するなど、線状降水帯などの局地的な豪雨に早めに備えることが大切です。

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