劇的勝利の裏で……ファビオ・ヴィエイラがアルテタ監督の指示を“無視”していた

写真:後半途中にピッチに入りリズムを作ったファビオ・ヴィエイラ

プレミアリーグ第4節でマンチェスター・ユナイテッドから劇的な勝利を挙げたアーセナルだが、この試合に途中出場したファビオ・ヴィエイラが試合中、ミケル・アルテタ監督の指示を“無視”していたことが明らかになった。イギリスのウェブメディア『フットボール・ロンドン』が報じている。

同メディアはアーセナルの公式YouTubeチャンネルが公開している「BENCH CAM」の映像を紹介。試合のハイライトシーンをワイプで紹介しながら、同じタイミングのミケル・アルテタ監督の一挙手一投足を追う人気のシリーズだ。

“問題の”シーンはアーセナルのガブリエウ・ジェズスが試合終了間際にダメ押しの3点目を奪った場面で起こった。相手のフィードをウィリアム・サリバが跳ね返し、リース・ネルソンがクリアしたボールに反応したファビオ・ヴィエイラは、左サイド(ベンチ側)のハーフウェーライン手前でボールに追いつく。その瞬間、アルテタ監督は左手でファビオ・ヴィエイラの前方を指差し、そのままコーナーフラッグ方向へとボールを運ぶよう指示していた。

位置関係的にはファビオ・ヴィエイラの左斜め前方にアルテタ監督の姿があり、この指示が見えていてもおかしくないアングルだったが、ファビオ・ヴィエイラはこれを“無視”し、中央を疾走するジェズスにスルーパスを送る。

このプレー選択にもアルテタ監督は顔色を変えずに戦況を見守り続けたが、ジェズスがゴールを決めると両手のこぶしを握り締めて感情を爆発させ、観客席に向かってアッパーカット風のガッツポーズを披露した。『フットボール・ロンドン』は「ファビオ・ヴィエイラがアルテタの指示に従っていたら、このシナリオは起こらなかっただろう」としている。

なお、『フットボール・ロンドン』は試合後にアルテタ監督がファビオ・ヴィエイラについて語ったコメントも紹介している。

「ファビオが大きなインパクトを与えてくれることはわかっていた。とくに試合終盤の数分間の場面で、我々が望んだ場合にね。ファビオの投入で何かが変わった。彼がピッチに入った時の観客の雰囲気を見ればそれは明らかだ」

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