気象庁の9月8日午後9時現在の実況によると、台風13号(インニョン)は日本の南で熱帯低気圧に変わった。熱帯低気圧の今後の影響について気象庁の予報に加え、米軍合同台風警報センター(JTWC)とヨーロッパ中期予報センターの見方も参考に調べた。
気象庁の予想進路
気象庁の8日午後4時53分発表の気象情報によると、関東甲信地方では線状降水帯による非常に激しい雨が降りやすい状況が続いている。関東甲信地方や東北地方では9日にかけて雷を伴った非常に激しい雨が降り、大雨となる所があるとみられる。9日午後6時までの24時間に予想される雨量は東北地方、関東甲信地方の多い所で150ミリの予報。
関東甲信地方では、これまでの大雨により地盤の緩んでいる所があり、気象庁は土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒するよう呼びかけている。また、落雷や竜巻などの激しい突風に注意が必要としている。
米軍(JTWC)の見方は(※参考)
米軍合同台風警報センター(JTWC)のサイトを調べると、熱帯低気圧は9月8日から9日にかけて本州に影響を与えるが、上陸前に強風域はなくなるとの見方だ。
中心付近の風の強さ
9月9日午前3時:15メートル 9月9日午後3時:13メートル 9月10日午前3時:10メートル
ヨーロッパ中期予報センターの見方
リアルタイムの気象情報を提供するチェコの企業「ウィンディ・ドットコム」では、ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)によって提供された解析気象データを基に台風の10日先までの動きを、アニメーションを使い視覚的に分かりやすく知ることができる。画面左下の「▷」ボタンを押すと、台風の動きが再生される。赤、紫色の部分は風速15メートル以上で強い風が予想される。
「インニョン」の名前の由来
台風の名前は、「台風委員会」で各加盟国などが提案した名前が140個用意されており、発生した順につけられる。「インニョン」の命名国は香港で、カモの一種のオシドリや香港で人気のある飲み物の名前を意味する。