米政権、北極圏での採掘取り消し 前政権が認めた石油・ガス

米国のハーランド内務長官=8月15日、パラグアイ・アスンシオン(中央通信社=共同)

 【ワシントン共同】バイデン米政権は6日、アラスカ州北東部の北極国立野生生物保護区でトランプ前政権が認めた石油・ガス採掘のための土地貸与7件を取り消したと発表した。生態系や先住民の生活を守るためだと説明し、自然保護に取り組む姿勢をアピールした。

 バイデン政権は3月、民間企業による州内での石油開発計画を許可して環境保護団体から批判を浴びており、信頼回復を図る狙いがある。自身も先住民のハーランド内務長官は「地球上で最も壊れやすい景観を有する地で、石油を掘削できる者はいなくなった」と強調した。

 この保護区を巡っては9件の貸与が決まっていたが、2件については事業者が貸与を返上していた。

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