ガソリン最高値更新もやや落ち着きか 一方で円安の波止まらず「原料費高騰をそのまま価格に反映するしかない」

円安などにより、16週連続で値上げが続くガソリン価格ですが、政府の価格抑制策によって、やや落ち着きを取り戻しそうです。一方で、円安の波は止まりそうにありません。

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9月6日、経済産業省が発表したレギュラーガソリンの全国平均小売価格は、1リットル=186.5円で16週連続の値上がりとなり、再び過去最高値を更新しました。

ガソリンの価格をめぐっては、政府は7日からガソリンなどの燃料の価格抑制策を拡充し、年末まで延長します。静岡市内のガソリンスタンドの関係者は「8日から来週にかけて、静岡市内のガソリンの価格は値下がりするのでは?」と予想します。

ガソリン価格の高騰が落ち着きそうな一方で、円安の波は止まりそうにありません。

Tシャツなどにオリジナルのデザインをプリントする会社「フットロッカー」(静岡市駿河区)です。

<フットロッカー 榎本幸子さん>
「Tシャツやインク代、材料費が上がっている。作っているのは海外なので」

プリント前のTシャツは、4年前と比べて、1枚あたり約230円の値上がり。ジャンパーだと、1,000円近く上がっている場合もあるといいます。Tシャツやインク代の高騰を受け、2022年6月にやむなく一部のプリント料金を50円値上げしましたが、さらなる値上げも考えざるを得ないといいます。

<フットロッカー 榎本幸子さん>
「(原料代が)高騰すると、そのままお客さんに反映するしかないので、(さらなる値上げは)仕方がないなという形で受け入れてやっています」

円安の影響は飲食店でも続いています。2023年6月にオープンしたフレンチを中心に幅広い料理を提供するレストラン「SORA」(静岡市葵区)では…。

<「SORA」小澤健人シェフ>
「こちらの商品が主に値上げしてきた商品なんですけど、1番は油、鶏もも肉ですね。ここ2、3年でみると1.5倍から2倍上がっている」

店は、円安の影響がすでに出始めてからオープンしましたが、こちらもさらなる値上げを検討しなければいけない状況だといいます。

<「SORA」小澤健人シェフ>
Q.こちらは海外産のお肉ですか?
「これは国産の牛を使っている。日本のお肉の方が高いんですけど、大体最近は差が縮まりつつあるので、それだったらいっそのこと、日本にもおいしいお肉があると発信したい」

これまでは、値段の面から避けていた国産食材。輸入品が高騰しているのであれば、国産に切り替えようという動きも出始めています。

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