別府市立幼稚園を半減、7園に 市と市教委が素案、2園で2年保育導入へ【大分県】

閉園を検討している市立幼稚園

 【別府】別府市と市教委は7日、「市就学前教育・保育ビジョン」の素案を公表した。少子化による園児数の減少などを背景に、現在14園ある市立幼稚園を7園に削減する。2園で4、5歳児の2年保育を導入する。

 素案によると、各中学校区に幼稚園を1園残し、べっぷ、大平山、南を2024年度末に、南立石、緑丘、春木川、亀川を25年度末に閉園する。就学前教育の充実を図るため、現在5歳児のみの1年保育を境川、朝日の2園で2年保育にする。1園あたり2学級以上が望ましいとし、4歳児の1学級の上限人数は25人にする。

 市立幼稚園の園児数は近年、定員に対して半数程度になっている。今後も園児数の減少が見込まれることから、施設の老朽化も踏まえて判断した。全園での預かり保育の実施や、複数年保育の導入で、質の高い保育・教育サービスの提供を目指す。

 21年6月に「市就学前の子どもに関する教育等協議会」がまとめた報告書や保護者、就学前保育・教育施設へのアンケートを踏まえて方針を示した。

 市は「少子化が進む中、未来志向で検討した。市民の皆さんからさまざまな意見を聞きたい」と話している。

 今後、パブリックコメントや説明会を実施し12月にビジョンを発表する。素案は市公式ホームページで公開している。

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