櫻井心那、地元長崎に凱旋! 日本女子プロゴルフ選手権 観客らが大声援

地元開催のメジャー大会に出場した櫻井心那(長崎市出身)。大勢のギャラリーが見守る中、1番ホールでティーショットを放つ=パサージュ琴海アイランドGC

 第56回日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯は7日、長崎市のパサージュ琴海アイランドGCで開幕した。長崎県での開催は8年ぶり。10日まで4日間、女子プロ日本一の称号を懸けて熱戦が繰り広げられる。
 地元での凱旋(がいせん)試合に臨んだ長崎市出身の櫻井心那は3オーバーの73位タイとやや出遅れた。2021年大会を制した稲見萌寧、6番でイーグルを奪った西郷真央、山内日菜子が5アンダーの首位に立っている。

◎心那 追いかけ大移動 2489人来場

 8年ぶりの長崎開催となった今大会。晴天にも恵まれ、来場者数は初日から2489人を数えた。華やかなトッププロの技術を目の当たりにした観客からは「ナイスオン」「すごいな」などの声が上がっていた。
 一番人気は、やはり地元期待の櫻井心那。櫻井の組を追いかけるように、数百人のギャラリーが列を成して大移動していた。家族ぐるみの交流があるという長崎市の無職、吉野宣行さん(74)は「心那ちゃんはかわいい孫のような存在。一緒にコースを回ったこともある。プロの中でも堂々とプレーしている姿がうれしい」と誇らしげだった。
 この日は、地元の琴海中の3年生数十人が職場体験で協力。ショット前に「お静かにボード」を掲げるホールマーシャルを担い、大会運営に一役買った。9番グリーン付近を受け持った守皐月さんは「ゴルフを見るのも初めてだったけれど、女子選手たちが想像以上にかっこいい」と感激していた。
 引率した大町幸英教諭は、櫻井が山里中3年時に英語の授業を担当。「早くから活躍していたのに、学校でゴルフの話はほとんどしない謙虚な子だった。穏やかな中に強いしんを持っている」と当時を懐かしんだ。
 持続可能な開発目標(SDGs)の一環で、今大会は木製の観戦スタンドが1番ティーと18番グリーンの周りに設営されている。金属製に比べて熱しにくく、物音も抑えられるため、観客、選手双方にメリットがあるという。
 パサージュ琴海アイランドGCの坂田修・ゴルフ支配人は「普段、長崎では見ることができないプロのプレーを存分に楽しんでいただけているのではないか」と上々の滑り出しを喜んでいた。


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