那須塩原に「ぶなしめじ」工場 ミスズライフ那須工場落成 北関東初の生産拠点に

落成式が行われたミスズライフ那須工場=7日午前、那須塩原市内

 ブナシメジ生産販売のミスズライフ(長野県飯綱町、清水周英(しみずしゅうえい)社長)は7日、那須塩原市高林に新設した那須工場の落成式を行った。北関東初の生産拠点で、自社の「カットぶなしめじ」のシェア拡大と関東エリアへの輸送時間の短縮につなげる。

 同社は根元を切り落として袋詰めしたカットぶなしめじで国内トップクラスのシェアを誇る。近年、調理時間を短縮できるカット野菜の需要が高まっていることから、工場を増設し、生産量を現在より14%増やす。

 那須工場は国内9カ所目の生産拠点で、那須高林産業団地に構えた。敷地面積約1.7ヘクタール。建屋は鉄骨造りの平屋で、延べ床面積約5600平方メートル。

 同工場では主力商品「そのまま使えるぶなしめじ」を生産する。ブナシメジの菌を培養、栽培して商品化する。年間生産量は約1200トンと、長野県信濃町の飯綱工場に次ぐ規模を見込む。既に栽培を始めており、14日に初収穫を予定する。従業員は25人で地元採用した。

 落成式には関係者約50人が出席し、テープカットが行われた。清水社長は「私たちが全てを注ぎ込んできたぶなしめじを栃木県で作れることを誇りに思う。これまで大切にしてきた循環型農業や里山保全を続けながら、地域雇用にも貢献したい」とあいさつした。

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