上陸の場所や時間よりも雨雲の位置

今回の台風13号は上陸する時間や場所よりも、実際の雨雲の位置がポイントとなっています。
午前9時現在、台風の場所は静岡県御前崎市の南海上ですが、大雨になっているのは伊豆諸島や関東南部。活発な雨雲は台風の中心よりも北東側にある状況です。
一般的に台風が近づくと、どこに、いつ上陸するかに注目が集まりますが、今回はそれよりも実際の雨雲の位置で警戒をする必要があります。
午前中は伊豆諸島や千葉県で線状降水帯が発生し、1時間に100ミリ以上の猛烈な雨が次々と解析されました。今回の台風は動きが遅いため、午後も台風の進行方向の東側に位置する千葉県や茨城県を中心に活発な雨雲がかかり続けるおそれがあります。すでにこれまでの大雨で地盤が緩んでいる所や増水している川もあると思われ、危険な状況です。危ない場所には絶対に近づかないようにしてください。
台風は衰えながら北上していきますが、東北でも今夜からあすの午前中にかけては、太平洋側を中心に激しい雨や雷雨になる所がありそうです。

気象予報士・多胡 安那

画像について:8日午前9時の台風13号の位置と進路予想。

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