「本州最北」で2つのバイクイベント 青森・下北半島 東通村200台、むつ市ではカブなど250台

参加者の家族や村民が見守る中、約130台が走った交通安全パレード
さまざまなカスタマイズを施したスーパーカブや小型バイクが集結した「カブの集い」

 2、3の両日、青森県むつ市と東通村で「本州最北」を掲げる二つのバイクイベントが今年も行われ、県内外から多くのライダーが下北半島に集まった。

▼200台集結 マシン談議/東通

 2日、東通村体育館駐車場で開催されたのは「下北半島ライダースミーティング」。アメリカンタイプ、スポーツタイプ、原付きなどさまざまな車種・排気量のバイクが北は北海道、南は鳥取県米子市から約200台集まり、ライダーがマシン談議に花を咲かせた。

 前年のむつ市脇野沢地区に続き2回目。バイク愛好家らでつくる実行委員会が主催した。実行委は開催目的の一つに地域活性化を掲げ、下北各地での開催を目指しているため、今年は東通村を会場とした。

 高低差や傾斜のあるコースで競う「トライアル」の国際A級ライダー・沢上祐介選手のデモ走行や、幅30センチの一本橋をいかに遅く渡るかを競うレースなどを実施。村中心部の会場から村道を往復約15キロ走行する交通安全パレードには、約130台が参加した。排気音を響かせて進むライダーたちに、沿道の住民や観客が盛んに手を振っていた。

 東京都江戸川区から初参加した障害者福祉施設支援員の佐藤文仁さん(48)はイベントの手作り感に好感を抱いた様子で、「出展ブースが多く、地域の人たちが協力的に頑張ってくれている、と感じた」と話した。

自慢のカブ 個性多彩/むつ

 むつ市の「おおみなと臨海公園」にある駐車場で3日に開かれた「来(か)さまい下北!カブの集い」には、ホンダの二輪車「スーパーカブ」の所有者らが北海道や岩手県、関東圏などから集結した。

 さまざまな部品を付け替えたり、色を塗り替えたりした自慢のスーパーカブや小型バイクが250台以上並んだ。所有者は、使っている部品や加工する際の工夫などについて語り合っていた。スーパーカブが当たる抽選会や整備用のグッズなどがもらえるじゃんけん大会もあり、会場は盛り上がりを見せた。

 岩手県軽米町から訪れた会社員鶴飼耀平さん(30)は「持ち主によって1台として同じものがないのがカブの魅力。いろいろなカブ好きの人の話を聞けてカスタマイズの参考になる」と話した。

 主催する「本州最北カブミーティング実行委員会」によると、1958年に販売が始まったスーパーカブは、愛好家が集うイベントが全国各地であり、同市では2017年から開いている。新型コロナウイルスの影響で20年と21年は中止し、今年が5回目。

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